やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

2021-01-01から1年間の記事一覧

上絵の窯は出したけど

上絵を出して、チェックしたものの、外は大雪。 市内のギャラリー等へ、持って行きたかったけれど、不要不急の外出は控えるようにとのお達しなので、家にこもっています。 虎の子の四方豆皿、御覧の通り一匹一匹、もとい、一枚一枚違います。描くのが楽しく…

うららかなクリスマス・イヴ

クリスマスプレゼントは 今日の素晴らしい晴天が、最高のクリスマス・プレゼントですね。 寒がりの私にはこれ以上ない嬉しいものです 加賀市のパティスリー、イヴェール・ボスケのシュトーレンとコニャックの最高の地区グランシャンパーニュの発砲葡萄ジュー…

虎の子箸置き

来年は寅年、干支箸置きようやく焼き上がりました。 手びねりなので、みんな違います。玉をガブッとやってる子、鳴いてるの、寝てるの、いろいろ。つい遊んでしまうので、時間ばかりかかってしまいます。もし時給で計算したら、私なんぞは、最低賃金のはるか…

鱒の寿司いただきました。

到来物の鱒の寿司。と、いっても鰤なんですけどね。老舗のお味はさすがに上品で、新生姜の酢漬けを添えていただきましたが、レモンでも良かったかも。 右側の小さな赤絵ザクロ文様馬上杯に銀杏の炒ったの。菊花の飯碗にほうれん草胡麻和え。根っこ部分の赤い…

窯焚いてます。

今日はうっとりするような冬麗の一日でした。昨日までは雨でしたから安心して窯が焚けます。あまり乾燥しているとちょっと怖い。 曽宇窯はガス窯なので、扉の窓から15センチくらいは炎がでています。窯の両脇からはもっと長く出ているんですけど、この写真で…

十二月の俳画 山茶花

山茶花 花の乏しくなるこの時節に、ぽっかり鮮やかな花を見せてくれる山茶花。 椿よりややはかなげで壊れやすそうなところが寒さの厳しさを増す初冬の風景にひとしお もの哀れに思えます。 句は その肩に薄れてかへり花の影 おるか かへり花、帰り花、 本来…

畳の上の木漏れ日

畳の上の木漏れ日 冬至の前の、一年で一番暗い季節。 時折、恐ろしいくらいきれいな光が降ってくる。 木漏れ日が、畳の上をさまよう、この朝。 影の枝に、影の小鳥がやってくる。 思い出が、壁を抜けてくる。 冬木立人に耳翼という翼 おるか 音楽に乗って人…

時雨の晴れ間に

古九谷美術館へ搬入に行ってきました。写真の奥の赤絵の徳利、菊の葉型向付、赤絵の菊の模様の片口等々持っていきました。片口の銘は、東籬。「菊を採る東籬のもと悠然として南山を見る 」の、陶淵明の詩からです。赤絵のぐい飲みもそれぞれ、「両人対酌山花…

冬の花蕨

庭の冬の花蕨、まだ花、というか胞子葉を出していませんが、これから大きくなって冬の間地上に姿を見せてくれます。しかし、この辺りはけっこう雪がつもります。繁殖戦略としてはおそろしくまずい選択のように思えます。 しかし、なぜか増えているんです。車…

時雨のランチ

めっきり寒くなって、紅葉はまだ残っているとはいえ、冬隣、という季語が実感されます。 ここで仕事に精を出さないと、本格的に寒い中で冷たい仕事することになりますので、(冷たい釉薬合わせたりするのってすごく大変)午後からしっかり働く予定。 まずは腹…

十一月の俳画

絵はそのまま落ち葉。 句は 木もれ日に影の鳥くる神無月 おるか 神無月のカという明るく緋色を連想させる音とそのあとのン、そしてナというほの暗い音。まさに燃え落ちるような紅葉とその奥の闇を連想させます。 神様のいなくなった世界に影の力がうごめきだ…

窓の外の紅葉

仕事机の前の紅葉がそろそろ終わりのよう。お天気が良かったので障子を張り替えようと、窓からはずしたら、外の紅葉がよく見えます。 緑なのは、美男カズラです、赤い実がついています。 猫の絵描いちゃった障子はどうしようと、悩む。 聞こえるか聞こえない…

十一月の表紙 菊と薔薇

今日は素晴らしいお天気でした。テーブルに降る光も澄んでいます。小鳥の声が聞こえます。シジュウカラとヤマガラかな。こんなに澄明な秋の日、雲の流れる音が聞こえる気がする。 国花や市の花のあるように、それぞれの文化は、大切な花を持っています。日本…

フライング香箱蟹

フライング香箱蟹 パソコンを買い替えてやっとホームページを更新することができました。お祝いに加賀、山中温泉のフレンチレストラン、江沼スタシオンへいきました。 工芸品のように、それはきれいなオードブル、アントレ、そして香箱蟹。もちろん、こうば…

虎の子

毎年恒例の干支の箸置き 今回は 虎の子たちです。 この上にダミするとかわいくなりますよ。 ついつい遊んでしまって時間がたつのが速い。 もし私の時給を計算したら最低賃金のはるか下方になることでしょう。考えないことにしましょう。 後の月玉をなくした…

秋雨の古九谷美術館

秋めいた冷ややかな雨の中、古九谷美術館の、「吉田屋と粟生屋の至宝展」をのぞいてきました。 江戸時代前期の古九谷と呼ばれる謎多き焼き物が、不意に消えてからも、それらに魅せられた人々がこの加賀の地で色絵磁器を作ってきたのです。その代表的なものが…

赤とんぼ

赤とんぼ、ある日突然空一杯になっていたものですが、このところ、ずいぶん少なくなりました。 この山里に、移動してくる時期はそんなに変わらないのですけれど。毎年十月十日前後です。 ベランダの手すりにびっしり止まったアキアカネを猫が、まず右から左…

秋の手紙

今朝、ベランダの窓の下に届いていた一葉の秋の手紙。朴の葉です。 枯れるとは、美しいものだと思いました。 朴の葉は、大きいので、カサリ、カサリ、と降り積もってゆく音が聞こえます。 気分が沈みがちな時は、ボードレールの「秋の歌」にある、中庭に薪の…

十月の食卓 ニョッキのランチ

”もう秋だ、なぜ永遠の太陽を惜しむのか”ランボーの詩を思い出す今日の日の光。黄色くて斜めでまぶしくて。 赤絵の八寸皿に前菜。サラダとイワシのマリネ、無花果ヨーグルトソース。染付薔薇の花のお皿には、ありあわせのキノコとチーズのニョッキ。ニョッキ…

牧場のヨーグルト

今日のおやつは、加賀市内にある牧場(!)モーモー牧場のヨーグルトとプリンです。 市内に牧場があるってすごいでしょ?。しかも、そのおとなりには自然な飼い方の卵屋さんがあり、日本の誇る品「さくら」ちゃんと「もみじ」ちゃんというニワトリさんの卵がか…

天台聲明とグレゴリオ聖歌

天台聲明とグレゴリオ聖歌が、なんとコラボ!すごいものを聞いてしまった感じです。 プラハ・グレゴリオ聖歌隊と魚山流天台聲明研究会の2006年に発表されたCDです。 その後もヨーロッパ各地で演奏会をなさっているらしく、世界遺産のマウルブロン修道院でも…

世界の猫歩き2 見てきました

秋晴れ、お散歩日和。福井県あわら市の創作の森美術館まで「岩合光昭の世界の猫歩き2」を見に行ってきました。 美術館内は写真を撮ること禁止でしたが遊歩道と庭の方は、自由…多分。道に落ちた団栗を,はじめのうちは「踏まれるぞ」なんてよけてやってたけ…

月を待つ

今宵は八年ぶりの仲秋の満月だそうです。 ありあわせのお供えですがススキを活けて月を待つことにしました。 色絵染付の平鉢に盛り上げてあるのは、御団子ではなくモツアレラチーズです。ふふ。 山里は月の出が遅いので、八時現在山の端に、仄かに月白が感じ…

秋のおやつ 「月を待つ」黒田杏子の百句

昨夜、上絵の窯を焚いたので、今日は休日。 久しぶりにのんびり、お茶にしました。紅茶ではなく、テイザーヌです。となれば、プルースト読みならお茶うけはプチッド・マドレーヌ以外ありえませんわね。たとえスーパーで買ったものと雖も。マドレーヌの乗って…

九月の俳画 無花果

お隣から、無花果をいただきました。とてもきれいです。さっそく描きました。 無花果と言えば、黒田杏子の句 無花果を割るむらさきの母を割る 杏子 を思い出します。怖い句です。黒田杏子の俳句は、しばしば平明とか言われますが、私は、怖ろしいとおもって…

九月の食卓

この日暮れ、空一杯の薔薇色の羊の群れが谷の空を流れてゆきました。秋めいてきましたね。 落葉するこれから水がうまくなる 山頭火 という句の通り、秋の水は美味しいですね。また山水を汲みに行きましょう。夏の間は虫が多くていけませんでしたから。 写真…

菊の花の季節

秋の気配を感じるようなしめやかな雨でした。 上絵をだしました。今回の窯は発色はきれいでした。しかしやや溶けて流れ気味でした。 重陽の節句も近いので菊の花色々。 瓢箪を持った唐子は菊慈童です。 小さめのお椀は、兎が暴れています。 小菊の碗は,you t…

お椀あれこれ

新しいお椀を作ろうと思って、あるものを並べてみました。これまでさまざまのお椀を作ってきました。写真はほんの一部です。 お椀という形は、とても美しいので、作っても作っても飽きません。蕾のようにふくよかで、水滴のように自然です。人にとっての永遠…

百合の影で 

末枯れた百合 飛石の下から、我にもあらず、といった風情で咲き出してしまった百合の花。この辺りでよく見かける百合です。野性の花の中では大きく目立つ、まさに「神は一輪の百合をソロモンの栄華にもまして装わせ給う」と福音書にもある通りの、すっと立ち…

八月の俳画 

絵は秋明菊です 乱雑な絵ですが、温帯低気圧の風に吹かれた庭と、思っておゆるしください。 句は、 ひぐらしや小橋に雲の影を掃き おるか 先日の台風の成れの果てのせいで、木の枝が随分落ちて、翌日の朝、お掃除したんです。橋の下は、いつもの優しいせせら…