やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

#絵画

七月の俳画

猫と木槿 先日の大雨で、家の前の橋に流木が引っかかってしまって大変でした。この頃の雨って、激しさが昔とは違いますね。 さて今月の俳画、なぜか気合い入れて塀の上を歩いている猫さん。句は 着くづれて木槿の花にもどりけり おるか 暑い日にお出かけして…

四月の俳画 残花の森の猫

見にくいですが、画面全体に花が散ってるんです。 残花は満開に遅れて咲くさくら。余花は青葉のころにわずかに開いてしまう花です。どれもいいものですよね。 散る花の木にスリスリする巨大猫さん。 句は 残花なら踏むべし道は迷ふべし おるか 生意気盛りの…

三月の俳画、猫が描きたかっただけ。

逆光に透く猫さまの毛並みが描きたかっただけ。句は 周易の書に日矢とどく鳥曇 おるか 日矢が長毛猫さまの後頭部を輝かしているの図。 周易は、まぁ易経なんですけど、、天地自然の理を読み解く方法なのでしょうから、 猫さまはきっとよくご存じかな、とおも…

今月の俳画

今年も俳画、猫さまと季節のなにか、を描くことにしました。 ギャラリーの皆様が「癒される」と言ってくださるので、嬉しくなって「仰せのままに!」いうわけです。褒められるとすぐその気になる御しやすい性格なんです。 句は ものの芽のきき耳たててならび…

12月の俳画 日向ぼこ

句はずいぶん昔に作ったものですが、 天網のかくもやはらか日向ぼこ おるか 天網とは、天の神様が張り巡らした網。「天網恢恢疎にして漏らさず」と、ことわざに言います。網にかかる、というのがあまり心地よい印象ではないので大概、悪い行いが、天の配剤に…

今月の俳画

庭の桜も、明日には満開になりそうです。 毎朝、新しい花の芽に出会えますし、春ってすばらしい。 四月の俳画も猫さんです。 句は 空色の蝶きて空のうごきけり おるか バタフライ効果ってやつですか。 空の光とか雲の流れとか一頭の蝶の動きが引き起こすわけ…

十一月の俳画

絵はそのまま落ち葉。 句は 木もれ日に影の鳥くる神無月 おるか 神無月のカという明るく緋色を連想させる音とそのあとのン、そしてナというほの暗い音。まさに燃え落ちるような紅葉とその奥の闇を連想させます。 神様のいなくなった世界に影の力がうごめきだ…

俳画 鉄線

鉄線の花が満開です。 その名の通り、鉄線の蔓は、「なんで出来てるんだ!」って思う硬さですね。 ベランダの鉢からあふれだして、外の花石榴の枝をがっちりつかんでいます。ただ、蔓性植物植に往々見かけられるように、巻き付いた相手の表皮に食い込むよう…

俳画 木下闇

どくだみの花。五月の緑の中に印象的な白い十字。真ん中の黄色がご愛敬。 またの名を十薬というだけに、薬効があります。匂いが嫌われますが、お湯に放すとその匂いは一瞬で消えますので、よくお風呂に入れてドクダミ湯にします。消炎作用があるようですね。…

四月の俳画 新じゃが

新じゃが 新じゃがって芽を出す力が強いんですってね。使い残した小さなジャガイモ、見事に芽を出していました。台所の片隅で、密かにたぎらせるものがあったご様子です。 句は おほ寺の庫裡に音なくくれかぬる おるか 絵を描いてから考えるものですから、い…

三月の俳画

三月とは言うものの今日は冬みたいに寒い日です。 どうも紺の変化についていけなくて仕事が進みません。 俳画を書きました。句は さかづきの底の明るさ木の芽雨 おるか 絵は桃の木に目白二羽ですが、…ただ描いたと言うだけのつまらない絵ですね。 ちょっと前…

鳥獣戯画を見てきました

平成新館の完成した京都国立博物館。 記念の国宝鳥獣戯画展というからには全巻ずらりと拝見できるのかと思ったら、甘かった! 入場に一時間以上も並ばなければならなかったうえに、画巻は、ほんの少しだけで、しかも「前の方と間隔をあけないでください」な…

樫尾正次展にいきました

洗い晒されて真っ白な雲が梢にかかっていました。不思議なほどいいお天気だったので、福井県の金津創作の森美術館まで行ってきました。 日本のペーパー・アートの先駆者、樫尾正次と鉄と塩の村岡三郎の二人展が開催されています。樫尾の紙というかろやかな素…