やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

2023-01-01から1年間の記事一覧

雪に負けぬ花

クリスマスローズ莟発見 雪もだいぶ解けてきました。 根本に土が見えるのも、もともと葉陰になって積雪が少ないのでしょうけれど、生命の熱でもって溶かしたみたいな迫力を感じさせてくれます。 植物は、 雨二モ負ケズ風ニモ負ケズ 雪ニモ夏ノ暑サニモ負ケヌ…

キャンドル・ナイト

外はホワイトクリスマスというもおろかな大雪。 どこへも行けない、買い物もできない。ケーキを焼く時間もない。 何にもない、寂しいクリスマスだけど、キャンドルの明かりっていいですね。闇が温かく感じられます。 ここのところ、仕事ばっかりだったので、…

ベイビー・ドラゴンズ

来年の干支箸置き、龍たち。子供の龍、稚竜です。 みんなそれぞれ、思ったよりかわいい顔してるな。 しかし、手間がかかります。全員に玉を持たせたのが、間違いだった。 今年中に間に合うかどうか、心配になってきました。どうしよう。 このあと、だみ(現…

12月の俳画

窓の外の辛夷の木に巻き付いているさねかずら。十二月だというのに葉っぱがまだ紅葉の状態です。真っ赤な実も成っています。本当に暖かいのね。 さねかずら は美男蔓とも言って、平安時代はこれを髪のトリートメントにしたそうですね。ためしてみましたが、…

冬の光

白山は新雪に輝き、そこここの山並みもパウダーシュガーで飾ったようにパラパラ白い。雪催いの雲の間から、不意に光が降ってくる。 ことさらくっきり影を置く冬の光。 何故か、ルイス・キャロルの「人生は夢以外のなんだろう?」ということばをおもいだしま…

天狗さまが!

この山並みのどこかに…。 家の裏の柿の木が、熊にすっかり食べられて、折られた枝が熊棚になっている、と前に、こちらにかきました。 そんな話をお隣のお父さんとしていたら、「山奥で天狗の棚(?)をみつけたことあるよ」とさらっとお話になられました。 …

暮れ早し

おだやかに晴れて、、でも「小春日」というには冬ざれていない気もする一日でした。さりながら、さすがに暮れるのは早い。 冬至の前のこの頃が一番暗い時期ですものね。 紙の彫刻家樫尾氏の「灯り」シリーズにクリスマスまでボーブルを増やしていこうかな、…

素焼き窯の上の猫

暖かいので。 昨晩焚いた、素焼き窯の余熱で、猫雛様たちを温めています。 小さなお雛さま達とは言え、粘土の塊ですから、表面は白く乾いても、芯まで、完全に乾いたかどうかは判断しにくいですからね。 特に、気温も上がらず湿気も多い冬場は。 かといって…

アドベント読書

聖母像の到来(若桑みどり著) 十二月。2023年の暦が最後の一枚になってぺらぺらと寒そう。 それなのに、仕事が進まない!十一月に窯を焚く予定だったのに、細かいものを何かと仕上げているうちにあっという間に日が経ってしまった。焦る。 でも、お茶の…

柚子に日の

大鉢に大盛りの柚子、良い香り。 お隣から柚子戴きました。我が家の庭の柚子は老木すぎるらしく、このところ実をつけてくれないので、嬉しかった! 黄金の実が濃緑の葉陰にひしめき合うほど実っています。 柑橘類は暖かな土地が好きですが、柚子は、北陸でも…

クマダナ

樹上に木守り柿を一つ残していったのは、何者でしょう。…熊ダナ。急に寒くなってきました。 今日は良いお天気。 あたたかき十一月もすみにけり 草田男 枝をボキボキに折って食べていったあとが熊棚になっています。太い枝も刃物で切ったようにスパッと折って…

冬支度その2

盆栽と言えるようなものではなくて、ただ、脇芽やこぼれ種から生えたものを拾っているうちに小さな器の植栽もふえました。 雪に閉じ込められる冬場は、家の中に緑が欲しいですものね。 真ん中の紫式部は先日買ったものですが器は自家製です。手前の普通のお…

冬支度

急に寒くなったので、慌てて、ベランダの鉢植えを室内に取り込みました。オリズルランは蘭とは名ばかりのキジカクシ科の植物で寒さに弱くはないですけど、霜にあたると葉っぱがへなへなになって鑑賞に堪えなくなってしまいますし、他の蘭の仲間たちは、即死…

十一月の俳画

風があるとも見えないのに、色づいた葉がいっせいにはらはらと散り始めることがあります 宮沢賢治のお話「いちょうの実」では銀杏の実の子供たちが、ある日、不意に今日が旅立ちの日だ、と気づいて「さよなら、さよなら」と言い合いながら一斉に散ってゆきま…

三国湊まで

福井県三国まで出かけて、盆栽をかってきました。紫式部です。 何はともあれ、盆栽をを拙作に植え替えました。もともとは、素朴な感じの鉢に入っていました、こんな感じ。 鉢の小ささが盆栽らしいけど、自分で作った鉢の方が好きなのは、まぁ 致し方ありませ…

十月の俳画

木の国の秋蝶水を欲るらしき おるか 蝶も喉が渇くのか、夏の間は打ち水をすると、素直に飲みに来るのが、哀れでした。 秋になっても蝶の苦難はつづく…。 句は 逆髪の墓のあたりの猫じゃらし おるか 逆髪(さかがみ)はご存じの通り、盲目の琵琶の名手蝉丸の…

九月の俳画

すでに九月も半ばになってしまいましたが、今月の俳画。 やや不気味な猫さんと水引草。句は 露けしや木椅子に罅をなつかしみ 板に節があったり、木の家具に傷をつけちゃったり,罅が入ったり、そんなことも、皆、懐かしいものですよね。 青磁に貫入が入るの…

菊の香や

九月九日は重陽の節句。菊の日です。 九谷焼美術館のカフェで、菊花茶をいただきました。 菊の花が急須の中で開いてゆくのを待つ、そのひとときも味のうち。 一輪添えられた花は仙人草です。 菊の露を飲んで不老不死を得た菊慈童にあやかって、仙人の気分で…

スーパーブルームーンと生き物たち

九月一日の月、確かに大きかった。夕方から、なぜか川底を蟹が出歩いて、釣られてました。ついでにゴリ(グズ)も。写真は,少し前に撮ったものですが、同じ蟹。モクズガニかな? そして、玄関の引き戸の桟の間にピッタリ収まりかえっている蛙さん 私は戸の…

奇跡の一枚

右側のお皿、泡のようなものがご覧になれますか?縁のあたりも変形しています。 窯に入れて焼くまでは、普通の中皿でした。 生地の中の空気が膨らんで、やきあがったらこんなふうになっていたんです。裏側もかなり膨らんでいます。普通、空気が入っていると…

色絵をだしました。

仕事が進まなくて、まいりましたが、久しぶりで上絵の窯を、どうやらたきました。ハ~暑かった。 それでも今日は曇ってやや涼しい…かな? ふと気がつくと蜩の声が遠くなって、虫の声がします。やはり季節は動いているんですね。 新涼の徳利に青き馬逃げる お…

八月の俳画

台風一過、どことなく気配が改まった感じ。秋めいた、とまでは言い難いけれど、空気がこの間までより澄んでいるような。 籠に入った昼顔と子猫さん。句は 初秋の風やや沁みる葉切傷 おるか 暑い盛りには、葉っぱもぐったりしていますが、秋になるに従って葉…

葉月の句会

歩いている間に干物になっちゃいそうな暑さ、にもめげず句会です! いつもながら御心入れのお菓子。この日は京都「和久傳」の蓮根餅「西湖」でした。 味はもちろん、写真上の竹かごの中に、笹の緑も青々とした蓮根餅。完璧な佇まいです。以前イスラエル人の…

残暑の候

外回りの後、九谷焼美術館の茶房「古九谷」へ寄ってきました。ほんの数メートル歩いただけで生命の危険を感じる暑さです。水分補給は欠かせません! 染付雲鶴茶銚、と 色絵捻子ぐい飲みは、ずいぶん、昔につくったものです。使い込んでいただいていてうれし…

日曜の午後、マグナ・グラエキア

史上最も暑い七月も終わろうという日曜の午後, まだあまり知られていないバジリカータ州の白ワインを試してみました。白と言ってもややオレンジがかったきれいな色、木陰で居眠りする人物のラベルがかわいい。シャープでさわやかだけど、その上どことなく古…

九谷シェイク

涼しい~! 九谷焼美術館に搬入のついでに、カフェに寄りました。駐車場から美術館までのほんの少しの距離を歩いただけで、力尽きそうな暑さだったので、夏の特別メニュー、九谷シェイクをいただきました。 ブルーベリーや、他にも様様のベリー類をつかった…

九谷焼美術館でアフタヌーンコンサート

夏の日の午後、美術館の小ほーるでチェロのコンサートがありました。 チェリストの大澤明氏は、オーケストラアンサンブル金沢で長いあいだチェロを弾いていらっしゃった方です。 今日のプログラムはまずリゲティの無伴奏チェロソナタ。これは結構重かった。 …

山中温泉無限庵でランチ

梅雨の晴れ間、山々の緑がまぶしい。連句の会で山中温泉まで出かけたついでに、お昼を県指定文化財の無限庵に、誘っていただきました。 やや厳めしい門を抜けると、大正元年に建てられたお邸を、百年前にここに移築したというレトロな建物の、控えめに贅を尽…

七月の俳画

猫と木槿 先日の大雨で、家の前の橋に流木が引っかかってしまって大変でした。この頃の雨って、激しさが昔とは違いますね。 さて今月の俳画、なぜか気合い入れて塀の上を歩いている猫さん。句は 着くづれて木槿の花にもどりけり おるか 暑い日にお出かけして…

本窯を出しました。

染付と、上絵を待つ白い器たち。うーん、ちょっと焼きすぎたか。白はきれいだけど、形が若干溶けた感じ。何回やっても、これでいい!と思ったことがないって、なんなんでしょうね。 曽宇窯の本窯はガスで、昔ながらの周りに炎が吹き出してる単純な構造の窯で…