やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

2020-01-01から1年間の記事一覧

九月の表紙

秋が待ち遠しい 九月になっても暑い日が続いています。でも空の色が夏とは違う。風の音は、はっきり違う。虫の声が大きくなっている。やはり、そこはかとなく秋めいてきました。器も赤絵や色絵などがちょっと恋しくなります。 山中塗の御碗にワカメの雲に隠…

我谷盆

加賀市山中町の温泉街を抜け、山道を福井県境へと、九十九折りの道をたどると我谷ダムにでます。左手の山奥への径を辿れば九谷焼発祥の地の九谷、ダムを渡ってを福井県の方へ少し行くと我谷町です。 その地で、昔から作られていたという我谷盆。一枚の板を削…

やや秋めいて、上絵

秋の気分で 古今集秋の部一番秋立つ日詠める 秋来ぬと目にはさやかにみえねども風の音にぞおどろかれぬる 藤原敏行朝臣 誰でも知っている歌ですが、歌の通り、まだまだ暑いことは暑いけれど風は秋めいてきたな、と感じます。誰しもが無意識に感じていたこと…

蜘蛛の巣に蜘蛛二匹

蜘蛛の巣に蜘蛛二匹 蜘蛛の巣に蜘蛛が二匹。蜘蛛って巣をシェアする生き物でしたっけ? 親子、お友達、それとも恋人っていうか恋蜘蛛?まぁ、なかよきことはうつくしきかな…ですかね。 写真ではよく見えませんが綺麗な巣をかけていました。藍古九谷の端皿に…

これ、なあに?

これ、なあに? お気づきだろうか! 緑の中の白い物体X, 山道の、中空にぶらさがっている、2センチくらいの白い毛玉みたいな、もの。 小さな花が、蜘蛛の巣にひっかかったのかな、と思いましたが、何か違う。 花って,芯の部分がありますでしょう?子房とか…

涼しいデザート

赤絵の馬上盃に飲み残しのワインでゼリー。ドライフルーツもワインに一晩漬けてあります。 残ったワイン、冬なら、ヴァン・ショー。夏はわいんぜりーにしています。 手前の赤絵平鉢はクリームチーズにヨーグルト。時々ヨーグルトに粉チーズいれたりします。…

古九谷美術館でお茶を

紅茶シェイク 用事で街まで出かけたついでに、古九谷美術館に寄りました。こちらのカフェでは美味しい中国茶がいただけます。 今日は、暑かったので冷たい紅茶シェイクにしました。 甘酸っぱくて、シュワシュワで。おいしい。 お茶請けの凍った「金沢西瓜」…

なんて見事な無花果

巨大無花果 今年の無花果。初ものです。うれしい。それにしてもなんて見事な見事な無花果。器も大きいのでわかりにくいけれど、巨大です。染付の鉢は30センチ以上ある大鉢です。古典的なものを作りたくなって明代初期のイメージでこしらえました。書道で臨書…

こんばんはヒキガエルさん

こんばんはヒキガエルさん 門灯の下に今夜もお出ましのひきがえる。睨んでますね。睨むに夢中で足踏まれそうだったじゃない。あまり、のろくさ逃げていくので、御気分でもお悪いの?と聞きたくなる。 いつも、おおよそこの時間に、門灯下にあらわれては、蛾…

八月の俳画

金魚とは 俳画では、絵と俳句が、かぶるのは面白くないものです。 金魚の絵に、金魚の句では愚の骨頂、野暮の極み、とわかってはいるんですけど。 やっちゃいました。句は 死ぬるまで人に見られて金魚とは おるか(句集青花帖) 金魚という怪物。 金魚が好き…

立秋の雨

雨の日はソーメンで 立秋なのだ、と思うと、不意に窓の外の雑木の枝先に、朱色に色づいた葉の一枚を見つけました。おかしなものです。花の名前を憶えると、急にその花がそこらあたりあちこちに、あることに気付く。意識というやつは、どうも狭量な監査官のよ…

青鷺かな?

青鷺の頭を見た 今日は朝から、鷺が鳴いたり飛びまわったりしています。いつも、静かにじっと流れに佇んでいるのに。 川の中を歩き回っているので、こっそり近づいて、橋の上から後頭部いただきました。 スリムな若鳥さんかな。 道に、羽が落ちていました。 …

八月の表紙 サンドイッチ・ランチ

青い影で涼む 梅雨が明けて、急に暑くなってきました。そのせいか食欲がないので簡単にサンドイッチのランチです。 手前の7寸皿と8寸皿はやや小深い形です。このところ描いている青い薔薇シリーズ。シリーズ最後は尺以上の大皿に描いてみる予定です。あり得…

上絵の窯を出しました。

赤絵、色絵 上絵の窯を出しました。 天地のうららや赤絵窯を出づ 水原秋桜子 上絵の窯を出すときは必ず思い浮かべる俳句です。「うらら」「うららか」、は春の季語ですが、この句の、新しく生まれた器達を寿いでくれる響きが嬉しくて、一年中思い浮かべてい…

染付ランチ 今日も雨。梅雨とはいえ、二週間以上も連日雨が降るなんて、あまり記憶にない湿っぽさです。 食欲もないので簡単に、ニョッキとサラダ。家で使っている器は、窯切れしたり、発色がいまいちだったり、多少残念な器達なんですが、使う分には十分な…

初桔梗

白桔梗薄紫に翳りつつ 夏草に隠れてしまいそうな白桔梗。雨の中で弱弱しく咲いています。 雑草はむしっても毟っても生えてくるのに、名前を知っている花は、いつの間にか消えてゆく。白桔梗も、今年はこれ一つしか見られないのかな。 白桔梗うすむらさきに翳…

白南風

カレー・ランチ 久しぶりの晴れ間。雨の二週間の間に思いきりのびのび育ったドクダミや羊歯など夏草に通り道をつける予定です。用水にたまった小枝や木の葉も片付けないと怖いことになりそうですし。 肉体労働の予定なので元気の出そうなカレー・ランチです…

私の終活

七月は、 七月は私の誕生月です。冥土の旅の一里塚でございます。 そろそろ終活なるものをやろうと思い立ちました。さてなにをしよう。 もともと身の回りにそれほど余分なものはありません。お金がないので。 全てを捨て去って、さっぱりした気分は、きっと…

大雨の後

大雨の後 玄関の前に、合歓の花。優しい色があわれです。 象潟や雨に西施がねぶの花 芭蕉 芭蕉翁は、奥の細道に、象潟の風光を、松島に面影が通じているとしながら、「松島は笑ふがごとく象潟は恨むがごとし」「寂しさに悲しみをくはえて、地勢魂をなやます…

七月の俳画 巨大雨蛙

七月の俳画 いやはや、はじめに雨蛙を描いちゃって、その後で蓮の葉を足したのですけど、どう見ても雨蛙が巨大すぎですよね。 雨蛙の明るい緑に金色アイシャドウの瞳は、好きなんですけど、こんな蓮の蕾の大きさのがいたら、さすがにコワイでしょうね。 ハハ…

七月の食卓

七月の食卓 七月の食卓の写真はここ数年、素麺などさっぱりした麺類でしたので、今回はちょっと気分を変えてリングイネと鰻の一皿。 ソースはどうしようかと、考えましたが 、重くなりすぎないようにあっさり塩コショウとひまわりオイル。トマトはポン酢と麹…

甘草の花

雨の中、藪甘草の花 「夢はいつもかへっていった やまの麓のさびしい村に 水引草に風が発ち 草ひばりのうたひやまない しづまりかへった午さがりの林道を 」 立原道造詩集 「萱草に寄す」 その林道には野甘草やキスゲやユリ科の甘草の花花も咲き乱れていたこ…

熊の出る散歩道

緑の中の小川,木の橋 晴れ間が見えたので。ちょっとお散歩。 玄関から50メートルも行かないところに、山火事注意、の立て看板があります。続いて熊に注意、当地でのワラビ、ゼンマイ、、石楠花等の採取禁止、等等看板が並んでいます。そこを過ぎて川沿いに…

窯出し です。

窯の扉を開ける 今日は窯出し。窯の中はまだ67℃と、やや熱いので、もう少し冷めてから出し始めることにしましょう。 あまり急激に冷ますと冷め切れの恐れがありますので。 これまで何百回窯出しをしたかわかりませんが、毎回ドキドキします。 心臓に悪い。 …

静かなる戦場、地衣類の王国

静かなる戦場 母屋と仕事場の間の日当たりの悪い湿った中庭。家の周りは雑草の王国だが、ここだけはシダ類,苔類が死守している。 なおかつ、その領土を簒奪せんものと、ゼニ苔はじわじわと匍匐前進を進め、春には一世を風靡していたムチゴケの一族を容赦な…

梅雨入り

龍の棲む淵 梅雨寒という言葉がありますが、そのとおり、やや肌寒い昨日今日です。雨もよくふります。先週末は警報が出るほどの大雨でした。 今年こそは庭をもっと手入れしようと思っていたのに、雨で家にこもっているうちに雑草が生い茂って取り返しのつか…

晴れ間が見えて

蜘蛛の巣に露 大雨の予報で心配していたけれど、晴れ間が見えてきました。 蜘蛛の巣に雨粒が。真ん中の黒いのは古い竹の葉、かな? 蜘蛛の巣になほ露の玉華厳蔵 おるか(句集青花帖) 華厳の世界は光の世界です。煌く首飾りの無数の宝玉がお互いにお互いの光…

なんと大胆な!

なんと大胆な! ふと足元を見たら、おっと!おどろいた。踏みそうだった。玄関先で何してるんだ?斬新なデザインの戦闘機みたいな蝶。 実は昨日から、我が家の玄関前では天狗蝶が大発生しております。 怖いくらいの大発生だけれど、水を打ってやると、素直に…

美しき石垣

ゆきのしたの石垣 石垣の岩の隙間から花を掲げて、大群落を成している、ユキノシタ草。 虎耳草とも書きます。葉っぱのふくふくした感じが猫科の耳みたいだからでしょうね。 鴨足草とも書くのも葉っぱの模様に注目したのでしょう。 花は、その形が大の字に似…

午後のお茶 初夏焙茶

冷たいお茶の欲しいころ 俳画を届けに上がった加賀棒茶製茶場のカフェでいただいたお茶。 初夏焙じ茶、と、いうんですって。水出しの冷たいお茶に小さなトマトとオレンジが一切れ、そしてミント。ほのかにフルーテイーでおいしい。 お菓子の銘は水無月。にわ…