俳画を届けに上がった加賀棒茶製茶場のカフェでいただいたお茶。
初夏焙じ茶、と、いうんですって。水出しの冷たいお茶に小さなトマトとオレンジが一切れ、そしてミント。ほのかにフルーテイーでおいしい。
お菓子の銘は水無月。にわたずみの中の玉砂利みたい。
夏日になろうかという暑い日でしたので、ややばてていましたが、おかげで元気になれました。
ミントの香りに、20年も前にモロッコからのお客様が淹れてくださったお茶を思い出しました。ベランダにあったミントをがばっと摘み、途方もない量のお砂糖を熱いウーロン茶に入れ、氷をガラガラッと投入して無理やり冷やす、豪快なお茶でした。
マグレブの風土に合っているのでしょうね。マルチリンガルの、あのムッシュー、今頃どうしていらっしゃるかな。
涙壺大中小に明けやすし おるか
涙壺は、戦争に行った人を思って流す涙を溜める壺、として聖書にも載っているのですって。イラン辺りではガラス製の長~い首の不思議な形の涙壺があります。ガラス製も多い。どんなに多くの涙が溜められてきたことか。
世界はだんだん破滅的な様相を帯びてきているようで悲しいけれど、涙壺の大を選ぶ人が少なくなりますようにと祈るばかりです。