やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

2020-01-01から1年間の記事一覧

今月の俳画

牡丹に蝶の絵 古九谷の大皿には、さまざまな牡丹が描かれています。いかにも古九谷らしい豪華な色絵が多い。 今月の表紙のところでも書きましたが、牡丹に蝶の文様は吉祥の含みがあるのですね。 そういうわけで牡丹を描こうと思うと、仕事柄つい、あの皿この…

花頸の

百合開く 活けようとして、うっかり落としてしまった百合の蕾。 手にとると固く、しっかりしていて、蛹か繭のようでした。それが三日前の事。 盃にいれておいたら、仄かに赤みがさして、今朝は、あえぐようにほころび始めました。 こんな状態でも咲かねばな…

六月の表紙 牡丹紋様の器あれこれ

花の王の器 北陸の、このあたりでは今、牡丹が咲いています。うちの庭は日当たりが良くないので牡丹は無理かなと、芍薬を植えているんですけど、やはり、どうも元気がなくて心配しているところ。山芍薬は大丈夫なんですけどね。 牡丹は花の王とも言われ古九…

午後のお茶

日曜の午後 お茶 前回は、「緑の中でお茶」と書いたのに、お茶の方の写真がありませんでしたね。 器造りを生業としているのですから、その写真がなくっちゃ、とおもいまして、日曜の午後のお茶のテーブルを撮りました。 久しぶりでのんびりしたような気がし…

青葉の桜 永劫回帰

緑の中でお茶 枝垂れ桜も青葉になって、なんてゴージャスな緑。五月は美しい 定家卿の青葉の桜の歌、 春はいぬあを葉の桜おそき日にとまるかたみの夕ぐれの花 藤原定家 葉裏にまだ花が残っているのでしょう。残花というより余花の風情でしょうか。 最近の習…

里山雑記 玄関の水滴くん

ようこそ 玄関のまえにすこしばかり植えてある花の陰から。「ようこそ。」 水滴にしようと作ったので、お腹に水がはいります。 でも使ってみると猫がゲロ吐いているとしか見えない…。 それで玄関先でお出迎えしてもらうことにしました。名前はまだない。

俳画 山ぶどう

昨秋の俳画ですが 写真の整理してみつけてしまいました。 絵はさておき、句の 夕明かり̪翅脈つぶさに残る虫 おるか 季語が「残る虫」で「つぶさに」とは 切れているつもりなんですが、一行に書くと、どうしても「つぶさに残る」と続いているものとして読んで…

俳画 そらまめ

そらまめ 蚕豆が出回るころとなりました。今月の表紙のページにも書きましたが、大きな莢の中のふかふかのベッドに育まれた姿は、かわいらしく、その眠りを破るのは、かわいそうでたまりませんが、人間の業ですね。食べずにはいられません。 句は 母の日の鳩…

名残の桜チーズ

A l'ombre du jeun fromage en fleures 富山県黒部牧場のカプリーノ チーズ「さくら」 です。北海道の桜が散るまでの間、御作りになるんですって。 淡い桜色が美しい。ほのかな桜の香りが舌の上で儚く消えてゆく。人工的な香り付けは、あまり好ましく思はな…

五月の表紙

五月のランチ 明日はもう立夏。緑のまぶしい時節です。木々を見上げると枝の向こうの空が恐ろしいほど深い。山里は山菜の時節到来、のはずなのですが、ことしは、なぜかワラビやゼンマイが不作だそうです。自然環境が今までとは違ってきている気配が、何かと…

里山雑記四月末日

山芍薬 山芍薬の花。朝日を浴びてうれしそう。 花びらは、絹よりはリネンの触感で、いかにも、こわれやすそうです。夭折の美なんて言葉が思い浮かびます。 小さな青い蕾をゆっくりもたげてから、とても長いことかかって、緑の竜の指の中の白玉のようになり、…

クレープランチ

良いお天気なので庭先で食べます 連休はじめの快晴のお昼。 庭へもって出たら、良いお天気がうれしいのは人間ばかりではないらしく、…虫が多い。 トカゲも元気。というわけで、また家の中に戻りました。音楽をかけて新緑に乾杯です。 窯切れの染付皿にはホウ…

白い花

ホウチャクソウ 白い花の季節になりました。樹上の白、辛夷や白椿等等は一足早く去ってしましましたが、足元は、稚児百合や宝鐸草、鳴子百合、セントウソウ等白い花の季節です。白山吹も満開です。 いつの間にか白い花ばかりの庭になりました。大取の山芍薬…

今日のランチ

ょ鵜のランチ このところ写真がアップできなくて、ご無沙汰していましたが、新しいフォトアプリを入れて気を取り直し、日々のあれこれを書いていこうと思います。 染付と色絵の色紙紋様の大皿にサンドイッチ。 え、少ない!? まー労働量のわりにはそうかも…

仕事場の窓のさくら 轆轤場ではなく絵付けの部屋です。 この木の樹齢は30年くらいです。枝垂れ桜なので、もっと大きくなるのだろうな。 ヤマガラやメジロなど小鳥が来て花の間を楽しそうに飛び回っています。 仕事に悩むときは、他にもっとましな生き方があ…

四月の表紙 花時のランチ

花時のランチ コロナウイールスの嵐の中で、ゆっくり花を愛でるのも気が退けるような昨今です。こういう時こそお家で花を楽しみましょう。うつわにさいた染付のさくら。ときじくの花。 手前染付五寸皿に白身魚の西京焼き梅風味蓮根ソースかけ。ソースの色が…

白木蓮

白い花の季節 ハクモクレンのなまめかしい白。 この花は、自分の滅びることを知っている。 ヒトが地上に立つよりずっと以前から、 今とそんなに変わらない姿で咲いていたというが 明日には花弁の先に赤茶色の錆があらわれるだろう。 それは、あたりまえのこ…

オガタマの花が咲きました

オガタマの花、良い香り 優しい雨が降っている。オガタマの花も盛りを過ぎたようだ。今年は、あまりに多く花をつけて遠くからでも梢が白く輝いて見えるほどだったから、これを最後に枯死しなければよいがと不安になってしまう。心の弱いことだ。 オガタマは…

裏山でカモシカ発見

かもしか かも 陽光に誘われて、カモシカが、家のすぐ裏手の山にあらわれました。 こちらを眺めても逃げません。しばらくじっとしていましたが、やがて草を食べ始めました。新芽が美味しそうですものね。 黒い釦みたいなつぶらな瞳。おとなしいのね。撫でて…

猫さん

くるなウィールス 山の中に住んで人に会わないから、ウィールスにも感染する心配は、ないだろうとたかをくくっていました。 それが、このところの気温の変化のせいか、今日はなんだか風邪気味。 コロナ・ウィールスに緊張感をもって臨戦態勢の医療施設に、普…

犬さん描いてみました。

ブサイクこそ犬の味 挿絵に犬を、と御注文があったので、ちょっと描いてみました。 ブサイクこそ犬のだいご味ですねー。 パピヨンは、人間が「かわいー!」て言いたいために交配して造り出されたみたいな犬さんですね。彼らには人間にしっぺ返しする権利があ…

椿とつきあう

つらつら椿 藪椿が満開になりました。 木偏に春と書く椿。藪椿は日本の固有種なんですってね。中国では海柘榴と日本海を越えてきた来歴が名前になっています。 藪椿怒る女に触れ開く おるか 椿の如く赤い怒り! 縄文時代から椿は日本人の暮らしにしっかり使…

三月の食卓

お内裏様のいないお雛様 桃の花がまだなので、ミモザ。 北陸の山里もようやく春が近づいてきました。 猫のお雛様を飾ってみたけれど、お内裏様も、三人、いえ三匹官女の二人もいない。 烏合の衆の猫雛たち。 急遽、貝殻雛と土雛を出しましたが、やはりとって…

一輪草、帰る鳥

一輪草が咲きました 鳥たちの北へ帰るころ。庭に一輪草が咲きました。 うちとけて一輪草の中にゐる 古舘曹人 一輪草と打ち解けていらっしゃるんでしょうかしらね。川沿いに山道を辿った先に一輪草の咲き乱れる谷があります。細い花頸が一斉に風にうなずく中…

絵替わり小皿 同じ形の器に、違う図柄の描いてあるものを絵替わりといいます。藍古九谷の代り皿には、まったく違う絵の描かれているのもあります。 大概は写真のように同テーマのヴァリエションが多いようです。 絵替わりは手間がかかる、めんどうといわれて…

一人チョコ 胡桃の木の下のお菓子屋さんで買ったチョコレート。特にワインに合うってわけでもないけどないけど、どっちも大好きなものだから、それぞれ美味しい。 寒い間も、お仕事ご苦労さんでした、と自分をねぎらいました。 我谷盆に、なでしこマグカップ…

二月の俳画 蕗の薹 本当は、俳句と絵が同じ題材なのは避けたいところなんですけど、つい、やってしまいました。 句は ふきのたう切れば雌花でありしかな 蕗の薹は雄花雌花があります。まな板の上でふっくらした薹を切ってみれば、女の子だった。ちょっとかわ…

白鳥の群れ

白鳥を見た! 国道と人家の間の田んぼに白鳥の群れ。 移動しながら土をしきりにつついて何か食べています。。暖冬で刈り残された稲のヒコバエでもあったのでしょうか。 田んぼは ずっと広がって居るのに、なぜ一箇所に集まっているのでしょう。集団生活がみ…

弐月の朝粥 立春とは云うものの、今朝の寒さはどうでしょう。 家の中が冷え切っています。朝飯前に上絵の窯を出して、ざっとチェックして、さて朝御飯です。絵の具が流れてしまったり、ちょっと残念な器達。家で使う食器は皆そういうものなんです。窯から出…

蕪の新芽のニョッキとベイビー・アマローネ 今日のランチは、 蕪とチキンのニョッキ 蕪の葉の付け根、新葉の部分にはミントにも似た独特の味わいがあります。蕪を買うと大きな葉は切ってわざと数日、新葉を伸ばして摘み取ります。霊妙ともいえるそのお味、ま…