玄関の前に、合歓の花。優しい色があわれです。
象潟や雨に西施がねぶの花 芭蕉
芭蕉翁は、奥の細道に、象潟の風光を、松島に面影が通じているとしながら、「松島は笑ふがごとく象潟は恨むがごとし」「寂しさに悲しみをくはえて、地勢魂をなやますに似たり。」と愁いを帯びた風情を称揚しています。美女にたとえるなら楊貴妃よりは西施の姿というわけですね。
なるほど合歓の花の雨に打たれて俯く姿は、いかにも薄倖の美女。
裏山に咲いていたのが夜来の風雨でこんな所に運ばれてきたのね。二階の窓から眺めては「今年も合歓の花が咲いたなー、夏だなー」と思っていました。
合歓の花谷川に犬丸洗い おるか 青花帖
お隣のレトリバー君です。川遊び大好きだったころ。今は落ち着いた老犬です。