やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

立秋の雨

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雨の日はソーメンで

立秋なのだ、と思うと、不意に窓の外の雑木の枝先に、朱色に色づいた葉の一枚を見つけました。おかしなものです。花の名前を憶えると、急にその花がそこらあたりあちこちに、あることに気付く。意識というやつは、どうも狭量な監査官のようです。あるがままにものを見るというのは、意外にむずかしいのかもしれません。どれほどのものを見過ごしてしまっていることか。

などと愚にもつかないこと考えながら、雨音に紛れてソーメンをすすります。

、古式ゆかしく毎年、夏痩せするのですが、確かにこの写真を見ると、我ながらその理由がわかりますね。おや、蝉が鳴き出した。雨も上がるのかな。

 

今朝の秋罅うつくしき立木仏  おるか

 

立木仏とは、一木の立木から造られた仏像で、 根のついているものもありますが、平安後期くらいからは、そういう気持ちで作った、というような御像も多いようですね。古来からのアニミズム的な自然信仰と仏教の融合した美しい結晶のように思えます。