七月の食卓の写真はここ数年、素麺などさっぱりした麺類でしたので、今回はちょっと気分を変えてリングイネと鰻の一皿。
ソースはどうしようかと、考えましたが 、重くなりすぎないようにあっさり塩コショウとひまわりオイル。トマトはポン酢と麹に一晩漬けておいたので、その味が全体に回っています。 京都山城のトマトをたくさんいただいたので、ハチミツレモン味とかトマトジャムとか作ってみたところだったんです。
定番の鼎紋様八寸皿はパスタをいただくとき、便利です。大きめなのでサラダも一緒に乗せても良いし、 つるつる逃げ回るパスタも鍔のところに追い詰めてやれるし。
右側の茄子の小向付にはお馴染みのうざく。線香花火の蕎麦猪口にモズクの酢のものです。線香花火、長いことやってません。小さな赤い火の玉がすぐ落ちてしまうのが子供ごころに哀しかったっけ。
花火から花火へうつす幼き火 おるか 句集青花帖より
ひだりの瓜形向付けには、例のトマトとサーモンサラダ。芙蓉手兜鉢に果物あれこれ。下の方に鰐梨があるのですけど見えませんね。
鰐梨はアボカドのこと。良い呼び名だと思って普及に、これつとめているのですが、難しいみたい。
鰐梨の闇より重く梅雨の底 おるか
梅雨とはいえ良く降ります。これ以上災害の無いように祈るばかりです。
時により過ぐれば民の嘆きなり八大竜王雨やめたまへ 右大臣実朝
晴れ間が見たい、雨過天晴の汝窯青磁の色の空が見たいな。トマトをくださった方が、古九谷写しの大皿も見せてくださいました。ちょっと難しいものでした。
真贋に話の及ぶ穴子鮨 おるか
2020 7月6日