やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

花頸の

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百合開く

活けようとして、うっかり落としてしまった百合の蕾。

手にとると固く、しっかりしていて、蛹か繭のようでした。それが三日前の事。

盃にいれておいたら、仄かに赤みがさして、今朝は、あえぐようにほころび始めました。

こんな状態でも咲かねばならないのを、哀れと見るべきか、生命の輝きと称賛するべきか。

さりながら庭に朽ちるのと、同じ香りに咲く百合の花頸。

 

窯の火を落とすや真夜の百合の花   おるか 句集青花帖