やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

2022-01-01から1年間の記事一覧

件よねむれ

「件」とは、その字の通り牛と人が一体になった妖怪(?)で、予言をすると、すぐ死んでしまうのだそうです。江戸時代には、出現した、見た、という記録がかなりあるのが不可思議です。妖怪なのにすぐ死ぬというのが、不思議というか哀れというか。 予言など…

湯上がり猫さん

<お風呂お先にいただきました。> <マルセイユ石鹸? prrr, pas mal, prrrr,mais…> <毛を付けちゃいました。すみまちぇん><vraiment de’sole'> 時々フランス語も混じるムッシュ、ポワロのようなねこさんでした。 バルザック像風のタオルの巻きつけ方…

ひきがえる

我が家の通風孔から、縁の下を覗くひきがえるさん。 恰幅が良いのに、モソモソとシャイなご様子が、なんだかギャップ萌え。グロかわいいような気がしてきました。でも毒があるのよね。そうでなくともアルコール消毒しすぎで、手の皮がむける昨今です。触って…

カニ草

蔓性の羊歯…かと思ったら、 蔓のように見えるけれどが長ーい一枚の葉っぱなんですって。つまり葉っぱでほかの植物に巻き付くという大胆なことをしている羊歯なんですね。カニ草って。 蔓に見えるところ、とても丈夫です。 以前、日本の植物は、か弱くて外来…

激流

夜中にそこそこ降ったらしく、家の前の川の水が濁っていました。 良い波型をしています。光琳や北斎は本当によく見てるんだなーと感心しました。 それにしても最近の気候は凶暴化していますね。ヨーロッパでは熱波で山火事!ヨーロッパヤマネコが絶滅しない…

窯跡展示館まで

夏草や 山代温泉のはずれ、窯跡展示館まで行ってきました。正面は古い登り窯の窯場を磯崎新がリノベーションしたもの。右側の昔ながらの焼き物屋さんのお家では、ろくろ場絵付け場があり、絵付け体験、轆轤体験などができるそうです。古い日本建築の夏のたた…

白桔梗

雨に濡れてひときわ痛々しい白桔梗。白い花が死者に捧げられるものなのは洋の東西を問いません。 宗教学者のМ・エリュアーデは「死者は人間の形態から樹木の形態になる」と書いています。ギリシア神話では、夭折した美少年たちは花になります。日本では花さ…

七月の俳画

道の辺に昼顔が咲いていました。炎天下に咲き続けるタフさに感心します。朝顔とよく似ているのに、なぜ昼顔は日中も大丈夫なんでしょう。研究したら熱中症の特効薬でもできるんじゃないかしら。 句は 句拾ふをわすれてひろふ夏落葉 おるか 句を拾いに出て夏…

金時草

金時草、夏の加賀野菜の代表です。 独特のぬらめきが美味しい。日向の野原のような香りがします。私は辛し和えにするのが好きです。 これまたお隣のおばーちゃんからいただきました。ありがたいです。ばーちゃんの無農薬野菜はとても美味しく、そのうえ「胡…

花を買って

今日は窯跡展示館に用があって山代温泉まで行きました。ついでに新しく整備されたスマートパークの花屋さんに寄ってみました。とってもおしゃれ。 窯跡展示館も、スマートパークも、写真撮るの忘れちゃったんですけれど、近いので次の機会にしましょう。 花…

炎天下のくちなし

異様に暑いここ数日家にこもっていましたが、庭に出てみたら、くちなしの花が咲いていました。どんな環境でも植物はけなげに花を営む。 近づけば甘く重い香りがたゆたっています。くちなしの香りは正直に言って少々苦手です。祖母のなくなった日はとても暑か…

緊急地震速報がでましたが

午後の地震の震源地は能登半島の先のようです。幸いにも、こちらでは揺れもほとんど感じられず、そのままコーヒーを飲み終わることが出来ました。 本も読了。新宮一成著「ラカンの精神分析」三度目ですが、毎回ワクワクで、本を置くこと能わずの面白さです。…

梅雨の日は

梅雨の日は挽きたてのコーヒーが欲しくなる。 と、いうわけで、九谷焼美術館のカフェに参りました。 写真奥のカップ&ソーサーをお届けに上がったついで、です。手前のカフェ・オ・レ・ボウルも拙作です。染付の唐草に鳥が遊んでいる図柄。鳥は五、六羽いま…

六月の俳画 猫のほほえみ

このところやや肌寒い日が続いています。梅雨寒という感じかな。句は 梅雨寒の猫の梯を下りる音 おるか 猫さまは高いところがお好きですが、降りるのは苦手で、そのせいか、多少の音が漏れます。階段を上るときは気づきませんけどね。とはいうものの、小さな…

衣替え、リビングはウクライナ・カラー!

お手打ちの夫婦なりしを衣替え 蕪村 わけアリの二人は、普通より仲良さそう。衣替えも垢ぬけた感じがするような。 六月になったので家の中を夏仕様にしました。カーペットを変え、座布団を麻にして…。おお!ウクライナ・カラーです。 トルコ青がかったブルー…

菖蒲湯の前に

お隣からいただきました。見事な長い菖蒲です。 緑の茎からニョキッと異物のようにはえている、これが花。虫みたい。 うちしめり菖蒲ぞ香るほととぎす鳴くや五月の雨のゆふぐれ 藤原良経 梅雨も間近いこの時節の邪気を払うという菖蒲の香り。悪くはないけれ…

カラタネオガタマ咲きました

バナナ色の花はバナナの香り バナナにお砂糖かけたような匂い。甘い香りというか、甘いものの香りですね。 オガタマの花は純白で、香りもすがすがしいですが、高いところにあるもので写真が撮れないのが残念です。 カラタネオガタマは、背も低く、コロン、と…

石斛が咲きました。

薄紅色の石斛の花、ある時、白い石斛の中からこの儚げな薄紅色が、あらわれたんです。不思議です。何十年も、温かくなると外に出し、寒さの季節は部屋の片隅で冬を越す繰り返しのまま、何も手をかけないのに。けなげに咲いてくれる。花言葉の通り「私を元気…

朴の木、莟三つ

さながら宝珠のごとく 麗しの五月。木の花の中で、もっとも香しいものの一つは朴でしょう。 「風薫る」と言いますが、朴が咲くとその言葉が実感されます。 100メートル先くらいから「どこかで朴が咲いているな」とわかります。他の木の香りもする中で、ひ…

善悪の彼岸、イブキジャコウソウ

小さくてかわいらしい伊吹ジャコウソウ。庭は湿気が多いので、鉢にとって育てています。独特の香りに、麝香の名前がついていますが、ムスクとはちがうような。かといってグリーン系ともフローラル系ともつかない、ほの暗さのある香りです。 嗅覚の鋭い調香師…

焼き上がりました。

赤絵唐子遊びの小皿やきあがりました。萌黄色になってますでしょ。 その向こうは、虎の子四方豆皿と同じ形のウサギの豆皿。 ウサギさんは「月見て跳ねる」イメージで薄青い色にしたのですが、赤いウサギでも、元気そうでよいかな…と考えてみたりしています。…

赤絵の小皿を描きました。

赤絵唐子遊び絵替わり小皿 小皿の中で元気に遊ぶ唐子たち。もともとは、お正月遊び、凧揚げとか独楽回しなどなどを描いていたのですけれど、このところ、一つ一つ違う遊びを描いています。 焼いていないところの写真です。小鳥などの白っぽく見える絵の具は…

緑の中でお茶

古九谷美術館のテラスにて 用事で近くまで行ったので、古九谷美術館のテラスでお茶にしました。 公園の緑が怖いほど鮮やかです。今月のお茶「西湖龍井茶」をいただきました。豆皿は、ずいぶん昔作ったものですが、大切にしていただいているようでうれしい。 …

五月の俳画

五月の俳画 粽のひもが気になる猫さん こちらで、すでに載せた句ですが 命惜しめと粽結ふ紐ながく おるか 粽のひもはイグサなんだそうですね。長いです。生い先が短くなってくると長さが気になるのでしょうか。 年越しそばなども長くあれかし、という思いが…

若楓

ろくろ場の前の若楓。 楓の新緑は、紅葉の時に劣らず美しいものですね。明るい緑はまさに萌黄色。 若楓雨宝童子も外に遊べ おるか ずいぶん昔、長谷寺にお参りした時の句です。ふりみふらずみのお天気で緑がひとしお鮮やかでした。 それにしても雨宝童子さま…

粽たべたべ

五月五日も午後となり 金沢の近くの町松任の粽をいただきました。 笹の香りとほのかな甘さ。味よりこの笹の葉の見事な梱包を目で食べました。 今日は子供の日。世界中の子供たちの幸せを祈りたい。 それにつけても、あのマリオポリの製鉄所の地下に避難して…

五月のランチ

「うつわ歳時記」の表紙にするつもりの写真ですが、このところうまくアップできないので、こちらにも載せておきます。 新緑の五月、晴れれば五月晴れ、雨なら木の芽雨、緑雨。風光り、やや強風なら青嵐。なんて美しい季節! イタリアではそら豆の季節、ペコ…

雨の日の遊び

少し冷たい今日の雨、枝垂桜は散り果ててしまいましたが、窓から眺めていると薄紅色がちらとみえます。すっかり新緑につつまれた枝先に、ひと房、花がさいていました。 これは、残花ではなく、余花というものですね。哀れ深いな。 さしぐむがごと余花のいろ…

上絵と下絵

上絵をだしました。 手前のお皿は「五月の薔薇」。さわやかな感じを演出してみたくて、中央の葉っぱにわざと白く抜いた部分をつくりました。びちっと塗り込めるより、なんというか「抜け感」が出るかと思って。その向こうは「蔓薔薇ひし形皿」。 そして季節…

白い花

山芍薬 辛夷やオガタマノキなど樹上の白い花は去ってしましましたが、地上は今白い花の季節です。山芍薬は一族一種の孤高の花。レッドデータ入りして久しいので,今年も咲いてくれてうれしい。 つぎつぎと人死ぬ小説山芍薬 おるか 白花延齢草 延齢層は山道で…