やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

日曜の午後、マグナ・グラエキア

史上最も暑い七月も終わろうという日曜の午後, まだあまり知られていないバジリカータ州の白ワインを試してみました。白と言ってもややオレンジがかったきれいな色、木陰で居眠りする人物のラベルがかわいい。シャープでさわやかだけど、その上どことなく古格すら感じさせるいいワインです。クウェルチア・ディ・アンニバーレ。

ヴルトゥーレ山東山麓は「マグナ・グラエキア」、南イタリアのいにしえの偉大なギリシア植民地帯というには、位置的にちょっと山間部すぎるかもしれませんけど。風情のあるものさびた風景の地域ですね。 

G.R・ホッケのこの本「マグナ・グラエキア」には「イタリアの美と精神的富」(著者前書き)への限りない憧憬がむんむんとこもっています。ああ「君よ知るや南の国」!ドイツにはイタリア美術研究の長く情熱的な歴史がありますが、碩学ホッケ氏においておや!ほとんどあられもないような、イタリア愛にあふれています。マンフレートという青年の旅行記の体裁で、とても楽しく読める一冊です。

おや、もう蜩が鳴いている。

染付の板皿は テーブルの上で、チーズやパンなどちょっとカットするとき、便利です。まな板兼用。

 

乱歩忌の蛇を打つ子と見ている子  おるか

 

江戸川乱歩の忌日は七月二十八日でした。