やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

十月の俳画

 

木の国の秋蝶水を欲るらしき  おるか

 

蝶も喉が渇くのか、夏の間は打ち水をすると、素直に飲みに来るのが、哀れでした。

秋になっても蝶の苦難はつづく…。

句は

 

逆髪の墓のあたりの猫じゃらし  おるか

逆髪(さかがみ)はご存じの通り、盲目の琵琶の名手蝉丸の御姉君です。髪の毛が逆立っていたのだそうでそれが名前になってしまったのだとか。逢坂の関あたりにお住まいだったはずですが、なぜか、お墓が福井県にあります。蝉丸の墓もあります。

小さくさびれた五輪塔で哀れ深いものがあります。

句は「蝉丸の墓」でも良かったのですが、逆髪という言葉が、なんとなく、猫さんを逆なですると、苛ついて怒ったりするのも可愛いことなど思い出させてくれる気がして。

つたない俳画ですが、加賀市動橋町の加賀棒茶製茶場のカフェ実生でご覧いただけます。

先月の俳画もこんなにきれいに飾っていただいていました。右にある句集も、カフェでご自由に読んでいただけるようです。。

お茶もおいしい。今日は

棒茶飲み比べセットをいただきました。献上加賀棒茶とほうじたて。

どちらもおいしい。このあともう一煎別のお茶くろたにも頂戴して満ち足りた気分でカフェを後にしました。