やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

里山歳時記

あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます! 寒風に頬を染めて立つうさぎさん。 ことしこそ、今年こそ平和を! うつわ歳時記,旧版は2000年に手作りしたもので、更新が難しくなりました。 新版「うつわ歳時記」 うつわ歳時記|曽宇窯 | 石川県加賀市の曽宇窯。染…

年縞博物館へ

福井県三方上中郡若狭鳥浜町 年縞とは漢字の通り、年ごとに積み重なった土の層が縞になってみてとれるもののこと。 木の年輪が年によって成長が違うように、年縞もそこに含まれる花粉などから、その年がどんな気候であったかなど様々な情報がよみとれます。 …

紅葉の鶴仙渓

あやとり橋から渓谷を見下ろす 興は山中温泉の川沿いの遊歩道、鶴仙渓の紅葉を見に行ってきました。 いつも連句をしている芭蕉の館の裏手の道をたどるとすぐあやとり橋です。紅葉はそこから上流の蟋蟀橋までのあたりが見ごろだと聞きましたので、ぶらぶら歩…

上絵だしました。

秋うらら 麗らかな秋の日、上絵を出しました。ざっと見たところ問題なし、よかった。 唐子遊びのお椀は、豆彩という、染付の線描の上に上絵を重ねる技法です。見込みにも菊の莟がえがいてあります。 つまりこの楽しく遊んでいる唐子は菊慈童です。子供がお酒…

蔦紅葉

窓の外の蔦紅葉に驚いて、もう十一月だったなと、自分のうかつさに又驚く。 このところ日当たりの良い窓に寄って、ミステリーを読み漁っています。理由は「毎月980円で読み放題」という、あのサービスを利用し始めたからです。案の定、私の本当に読みたい…

枯螳螂

目まで枯色の螳螂・カマキリさん。 死んでいるのかと思ったらカメらに目を向けました。おそらく最後の日向ぼこを邪魔してしまったみたい。ごめんね。 昆虫の目はかなり広い範囲を細かく見るようですけど、それほどの情報をあの小さな脳で処理できるのか、い…

白山吹の実

見にくくてすみません。 画面の右下、左上、真ん中にも。じっさいには 黒に近いダークブルーの実です。 山吹と言えば 七重八重花は咲けども山吹のみのひとつだになきぞ悲しき 兼明親王 の、歌が思い出されますが、白山吹は花のはかなげな風情とは裏腹(?)…

秋のタケノコ、冬の花蕨

秋のタケノコ 顔を出したと思ったら文字通り破竹の勢いで伸びるタケノコ。中庭に植えてあるこれは寒竹なのかな。本当は笹の仲間だそうですが、たけのこは細いけどおいしいとか。 しかし、気がついた時にはすでに大きくなっていることが多くて口にしたことは…

芋茎の酢子

芋茎の甘酢ひたし、このあたりでは「すこ」といいます。かってに「酢子」と当て字してます。かわいい音ですね。 お隣の御ばーちゃんからの差し入れです。御ばーちゃんのお漬物や、郷土料理は絶品なんです。いつも、御裾分けいただいている私ってラッキー。 …

時雨の晴れ間にアフタヌーンティー

秋の光って、いいですよね。時雨の晴れ間の、黄色で、斜めで、すぐ消えてしまう一瞬の輝き。 アフタヌーンティーというと優雅な響きですが、私にとっては夜ご飯までの、もう一仕事のためのエネルギー補給という必要に迫られているので、雰囲気より実質重視で…

長谷川櫂氏講演「わかれの加賀路」

山中温泉こうろぎ橋 山中温泉、山中座で行われた長谷川櫂氏の講演を聞きました。奥の細道の朗読をはさみながらの楽しいお話でした。題は「わかれの加賀路」。良い題名ですね! 氏は、まず、「「奥の細道」を四つに分け、、往路の出発から歌枕を訪ねる前半、…

東方美人

九谷焼美術館へ、立ち寄りました。カフェ「茶房古九谷」の今月のおすすめのお茶の一覧の中に「東方美人」が。 名前にくらっときて飲んでみましたら、これが、美味しいんです。 甘やかな香気、上品な深いコク。台湾の林吉園のお茶だそうです。カフェを訪れた…

月を待つ。ロラン・バルト「喪の日記」「鹿島詣」

月を待つ心 少し雲がでてきたようですが、こんやは中秋秋の名月が見られそう。 毎年、山の薄を切ってお供えするのですが、今年はまったく穂が出ていませんでしたでした。暑かったからでしょうか。 遊兎碗に白玉団子とイチジク甘露煮。甘露煮とはいっても自家…

鶏頭の…

鶏頭の十四五本もありぬべし 正岡子規 近代俳句の濫觴を飾る句としてあまりにも有名な子規の句。不思議な句ですよね、幻視なんでしょうか。 鶏頭の鮮やかすぎるほどの色彩とグロテスクともいえる花の姿、それが十四五本もあったら、うなされるレヴェルです。…

雨の日

窯場の片隅に 失敗したものたちが、 ひっそり列を作っている 雨の日 右側の素焼きの棒は、窯の中で使う道具。すべて手作り。

秋の水

家の前を一筋の川が流れています。一日はそのせせらぎの音の中で明けてはくれて行きます。 普段はいたって穏やかな流れですが、昨今のような大雨の時は、川底を岩の転がる音がして、恐ろしい気もします。 水は山の畑地を潤した後、村落の家々の間を縫って田…

ダンボール怪獣たちのいるところ

気が付くと八月もそろそろ終わり。会期が今週末までだった、「玉田多紀展 呼吸するダンボール」を、見てきました。グロテスクでも、愛嬌のある怪獣たち。あ、ハシビロコウもいましたね。蜘蛛がいっぱいぶら下がってる「鬼滅の刃」のシーンみたいな部屋もあり…

上絵を出しました

熱い! 一昨日、焼いた上絵の窯を。夕方になって出しました。残暑というも愚かな暑さの中、窯の中はまだまだ暑い、いや熱い。冷め切れの心配はない、と前向きに考えましょう。 さりながら、絵柄はやや秋めいた感じかな? 色づいた木の葉の豆皿、そして「月見…

銀山の夏

銀山、ギヤマンと読み習わしています。夏は、ガラスの器が何といっても涼し気です。 今加賀市の丸八製茶場のギャラリーで金沢のトリブーショイ硝子工芸社の作品展が開かれています。器は使いやすそうで、オーナメントは愛くるしい。 写真のうつわの淡いセピ…

爪伸びてるよ!

各地で大雨の被害がニュースになっていますが、こちらは今のところ大丈夫でした。 夏バテなのか、どうもだらけているので、やる気満々の猫さんを描いてみました。 爪伸びてるよー!

件よねむれ

「件」とは、その字の通り牛と人が一体になった妖怪(?)で、予言をすると、すぐ死んでしまうのだそうです。江戸時代には、出現した、見た、という記録がかなりあるのが不可思議です。妖怪なのにすぐ死ぬというのが、不思議というか哀れというか。 予言など…

湯上がり猫さん

<お風呂お先にいただきました。> <マルセイユ石鹸? prrr, pas mal, prrrr,mais…> <毛を付けちゃいました。すみまちぇん><vraiment de’sole'> 時々フランス語も混じるムッシュ、ポワロのようなねこさんでした。 バルザック像風のタオルの巻きつけ方…

ひきがえる

我が家の通風孔から、縁の下を覗くひきがえるさん。 恰幅が良いのに、モソモソとシャイなご様子が、なんだかギャップ萌え。グロかわいいような気がしてきました。でも毒があるのよね。そうでなくともアルコール消毒しすぎで、手の皮がむける昨今です。触って…

カニ草

蔓性の羊歯…かと思ったら、 蔓のように見えるけれどが長ーい一枚の葉っぱなんですって。つまり葉っぱでほかの植物に巻き付くという大胆なことをしている羊歯なんですね。カニ草って。 蔓に見えるところ、とても丈夫です。 以前、日本の植物は、か弱くて外来…

激流

夜中にそこそこ降ったらしく、家の前の川の水が濁っていました。 良い波型をしています。光琳や北斎は本当によく見てるんだなーと感心しました。 それにしても最近の気候は凶暴化していますね。ヨーロッパでは熱波で山火事!ヨーロッパヤマネコが絶滅しない…

窯跡展示館まで

夏草や 山代温泉のはずれ、窯跡展示館まで行ってきました。正面は古い登り窯の窯場を磯崎新がリノベーションしたもの。右側の昔ながらの焼き物屋さんのお家では、ろくろ場絵付け場があり、絵付け体験、轆轤体験などができるそうです。古い日本建築の夏のたた…

白桔梗

雨に濡れてひときわ痛々しい白桔梗。白い花が死者に捧げられるものなのは洋の東西を問いません。 宗教学者のМ・エリュアーデは「死者は人間の形態から樹木の形態になる」と書いています。ギリシア神話では、夭折した美少年たちは花になります。日本では花さ…

金時草

金時草、夏の加賀野菜の代表です。 独特のぬらめきが美味しい。日向の野原のような香りがします。私は辛し和えにするのが好きです。 これまたお隣のおばーちゃんからいただきました。ありがたいです。ばーちゃんの無農薬野菜はとても美味しく、そのうえ「胡…

花を買って

今日は窯跡展示館に用があって山代温泉まで行きました。ついでに新しく整備されたスマートパークの花屋さんに寄ってみました。とってもおしゃれ。 窯跡展示館も、スマートパークも、写真撮るの忘れちゃったんですけれど、近いので次の機会にしましょう。 花…

炎天下のくちなし

異様に暑いここ数日家にこもっていましたが、庭に出てみたら、くちなしの花が咲いていました。どんな環境でも植物はけなげに花を営む。 近づけば甘く重い香りがたゆたっています。くちなしの香りは正直に言って少々苦手です。祖母のなくなった日はとても暑か…