やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

里山歳時記

緊急地震速報がでましたが

午後の地震の震源地は能登半島の先のようです。幸いにも、こちらでは揺れもほとんど感じられず、そのままコーヒーを飲み終わることが出来ました。 本も読了。新宮一成著「ラカンの精神分析」三度目ですが、毎回ワクワクで、本を置くこと能わずの面白さです。…

梅雨の日は

梅雨の日は挽きたてのコーヒーが欲しくなる。 と、いうわけで、九谷焼美術館のカフェに参りました。 写真奥のカップ&ソーサーをお届けに上がったついで、です。手前のカフェ・オ・レ・ボウルも拙作です。染付の唐草に鳥が遊んでいる図柄。鳥は五、六羽いま…

衣替え、リビングはウクライナ・カラー!

お手打ちの夫婦なりしを衣替え 蕪村 わけアリの二人は、普通より仲良さそう。衣替えも垢ぬけた感じがするような。 六月になったので家の中を夏仕様にしました。カーペットを変え、座布団を麻にして…。おお!ウクライナ・カラーです。 トルコ青がかったブルー…

菖蒲湯の前に

お隣からいただきました。見事な長い菖蒲です。 緑の茎からニョキッと異物のようにはえている、これが花。虫みたい。 うちしめり菖蒲ぞ香るほととぎす鳴くや五月の雨のゆふぐれ 藤原良経 梅雨も間近いこの時節の邪気を払うという菖蒲の香り。悪くはないけれ…

カラタネオガタマ咲きました

バナナ色の花はバナナの香り バナナにお砂糖かけたような匂い。甘い香りというか、甘いものの香りですね。 オガタマの花は純白で、香りもすがすがしいですが、高いところにあるもので写真が撮れないのが残念です。 カラタネオガタマは、背も低く、コロン、と…

石斛が咲きました。

薄紅色の石斛の花、ある時、白い石斛の中からこの儚げな薄紅色が、あらわれたんです。不思議です。何十年も、温かくなると外に出し、寒さの季節は部屋の片隅で冬を越す繰り返しのまま、何も手をかけないのに。けなげに咲いてくれる。花言葉の通り「私を元気…

朴の木、莟三つ

さながら宝珠のごとく 麗しの五月。木の花の中で、もっとも香しいものの一つは朴でしょう。 「風薫る」と言いますが、朴が咲くとその言葉が実感されます。 100メートル先くらいから「どこかで朴が咲いているな」とわかります。他の木の香りもする中で、ひ…

善悪の彼岸、イブキジャコウソウ

小さくてかわいらしい伊吹ジャコウソウ。庭は湿気が多いので、鉢にとって育てています。独特の香りに、麝香の名前がついていますが、ムスクとはちがうような。かといってグリーン系ともフローラル系ともつかない、ほの暗さのある香りです。 嗅覚の鋭い調香師…

焼き上がりました。

赤絵唐子遊びの小皿やきあがりました。萌黄色になってますでしょ。 その向こうは、虎の子四方豆皿と同じ形のウサギの豆皿。 ウサギさんは「月見て跳ねる」イメージで薄青い色にしたのですが、赤いウサギでも、元気そうでよいかな…と考えてみたりしています。…

赤絵の小皿を描きました。

赤絵唐子遊び絵替わり小皿 小皿の中で元気に遊ぶ唐子たち。もともとは、お正月遊び、凧揚げとか独楽回しなどなどを描いていたのですけれど、このところ、一つ一つ違う遊びを描いています。 焼いていないところの写真です。小鳥などの白っぽく見える絵の具は…

緑の中でお茶

古九谷美術館のテラスにて 用事で近くまで行ったので、古九谷美術館のテラスでお茶にしました。 公園の緑が怖いほど鮮やかです。今月のお茶「西湖龍井茶」をいただきました。豆皿は、ずいぶん昔作ったものですが、大切にしていただいているようでうれしい。 …

若楓

ろくろ場の前の若楓。 楓の新緑は、紅葉の時に劣らず美しいものですね。明るい緑はまさに萌黄色。 若楓雨宝童子も外に遊べ おるか ずいぶん昔、長谷寺にお参りした時の句です。ふりみふらずみのお天気で緑がひとしお鮮やかでした。 それにしても雨宝童子さま…

粽たべたべ

五月五日も午後となり 金沢の近くの町松任の粽をいただきました。 笹の香りとほのかな甘さ。味よりこの笹の葉の見事な梱包を目で食べました。 今日は子供の日。世界中の子供たちの幸せを祈りたい。 それにつけても、あのマリオポリの製鉄所の地下に避難して…

雨の日の遊び

少し冷たい今日の雨、枝垂桜は散り果ててしまいましたが、窓から眺めていると薄紅色がちらとみえます。すっかり新緑につつまれた枝先に、ひと房、花がさいていました。 これは、残花ではなく、余花というものですね。哀れ深いな。 さしぐむがごと余花のいろ…

上絵と下絵

上絵をだしました。 手前のお皿は「五月の薔薇」。さわやかな感じを演出してみたくて、中央の葉っぱにわざと白く抜いた部分をつくりました。びちっと塗り込めるより、なんというか「抜け感」が出るかと思って。その向こうは「蔓薔薇ひし形皿」。 そして季節…

白い花

山芍薬 辛夷やオガタマノキなど樹上の白い花は去ってしましましたが、地上は今白い花の季節です。山芍薬は一族一種の孤高の花。レッドデータ入りして久しいので,今年も咲いてくれてうれしい。 つぎつぎと人死ぬ小説山芍薬 おるか 白花延齢草 延齢層は山道で…

ある日、ふと

染付なでしこマグカップ ある日、ふと、「この器、悪くないかも」と思う、ことがあります。 家で使っているのは、試作品とか検討中、とかが多いので、使いながら、考え込むことが多いのですけれど。 写真のマグは試作品一号で、この後、色絵や赤絵、染付の唐…

庭の桜を眺めつつ

今日が満開のようです。 手前の川をのぞき込むように咲く枝垂桜。隣の辛夷は音を立てて散っています。 上絵の絵付けを始める前にちょっと一服。 今年の花も去ってしまう。あまりにも美しいこの時を止めることはかなわないけれど、 しばらくは、ただ眺めてい…

お花見ランチ

四月の表紙 うつわ歳時記の表紙用に写真撮りました。うまくアップできない事態に備えて、こちらにも載せておきます。 ここ北陸の山里では、桜はまだですが、空の明るさは四月です。 残雪が多かったせいか、庭はまだ早春の雰囲気です。毎年このころが、山里の…

山芍薬の芽

山里の春を知らせてくれる、花の芽。毎朝狭い庭のあちらこちらにあたらしい発見があります。山芍薬が今年も顔をみせてくれました。 ついこの前見つけたときは地面にほんの少し、小指の先ほどの赤い芽がのぞいていただけでした。小さくても独特の色調なので、…

ふきのとう

なぜか川に向かって一列にならぶふきのとう。 胡麻和えにして食べました。 ほろ苦さに春を感じます。 蕗の薹切れば雌花でありしかな おるか フキノトウには雄花と雌花があります。写真は雌花ですね。 まだ小さくてすっぽり葉に覆われたフキノトウを切ってみ…

金沢の国立工芸館へいきました。

ミュシャのポスター「サラ・ベルナール」 工芸館で開催中の「めぐるアールヌーボー」展へいってきました。新しい工芸館はレトロな建物でいい雰囲気でした。こじんまりした美術館ってすきです。 それなのに外観の写真を撮るの忘れてました。雨で急いでいたせ…

春菜取れました。

この春初めての若菜 春になって、枯れはてて見えた大地からまた芽吹く緑。プロセルピナ嬢がまた地上にお戻りになられたのですね。めでたい嬉しい。 なんてみずみずしいのでしょう。大地は永遠に若いのね。 あまりにもおいしそうな緑だったので,拙作の中では…

三月の俳画 猫のお雛様

今月は、俳画も猫のお雛様です。 何を描くか迷ったときは、猫! 句は 雛の日や子猫に夢を踏む遊び おるか ふみふみ です。フフ、ゴロゴロ喉を鳴らしながらふみふみする子猫ってかわいい。でも、拾った子猫だったりすると、「お母さん猫のこと思い出している…

猫雛まつり

春よ来い!猫雛様方、総出演です。 三人官女さん、巨大鶏照り焼きにびっくりしたのね。御魚、落としてますよ! その隣の横笛のお囃子の猫さん、どう見てもキュウリにかぶりついているようにしか見えませんね。 手前右の大根ののっている肩身替わりの四方皿は…

雪の晴れ間

雪の晴れ間に九谷焼美術館にいってきました。 御煎茶に使っていただいたのは、ずいぶん以前に作った、染付縞のぐい飲みと、椿の盃。 どちらも今は手元になくなっているので、思いがけず古い友人に出会ったみたいでうれしかった。 手前の莟と比べていただけれ…

単純作業と「海辺のカフカ」「ペッパーズ・ゴースト」猫殺し

焼き物を作る仕事には絵付けやろくろのほか、単純作業の下仕事が山ほどあります。午後は、窯詰め用のハマ作りをして過ごしました。昔は音楽を流していましたが、今はオーデイオブックを聞きいています。単純な手作業をしながらだと、ただ本を読むよりいろい…

猫の日

222が猫の日、ってちょっと苦しいような気もしますが。2をニャンと読むの? 3月33日があれば良かったのに。 猫の俳句もいろいろありますが、大好きな橋間石(本当は門がまえの中が月)先生にも猫の句なにかとございますね。 春の猫抱いて川幅ながめお…

雪の晴れ間に

上絵を窯から出しました。カフェ・オ・レ・ボウル,御飯茶碗、菓子鉢などなど。 手前の虎の子箸置きは今回作った50匹ほどのうちの最後の十匹です。次の寅年に、仕事できてるどうかわからないから、ひょっとすると本当に最後の十匹かもしれませんね。 ともあ…

十力の金剛石!

冬木の桜に淡雪が溶けてシャラシャラと音がきこえそうに光ってる。 宮沢賢治ではありませんが、冬の終わりの日差しに輝いて、まったく金剛石のよう。お話の中のように桜のまだまだ固いつぼみの”いみじい細胞”にしみわたって、いるのでしょうね。 写真ではう…