やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

2009-01-01から1年間の記事一覧

地物野菜のパスタ

急に秋めいてきました。ベランダのプチ・トマトがたくさん実ったので今日のお昼はパスタにしました。 お隣からいただいた茄子やミョウガもいれて完全地物野菜のパスタです。ヴェランダ菜園の王者バジルは私にとっては野菜です。もりもりたべます。 ミロの絵…

曝書

雨の多い夏でした。本棚の辺りが黴臭い。季節外れの曝書をしました。ふつうは、土用頃にするのだそうですね。 しかし本を開けば、読まずにいられないのが本の虫のかなしい性。ついつい読みふけってしまうのでした。 いつ片付けることが出来るのやら。 おや、…

露草とミニ盆景

土曜日の朝。露草の青があまりきれいだったので、遊んでみました。 かえるべもなきいにしへの そは露草の花の色 はるかなるものみな青し (後略) 三好達治 ほんとうに露草の花の色ははるかなものの色だなぁ。 午後には不機嫌な紺色の珠になってしおれてしま…

宗旦槿

暗い写真ですみません。 底紅ともよばれる花。一日でしおれる花ですが艶でおくゆかしいあじわいがあります。 水引草をそえてみましたがみえますかしらね。 草木は静かに季節を刻んで行きますね。 八月になっても雨ばかり。江戸時代だったら冷害の飢饉の年に…

衝動買い日記 その12 スツール

少し前のことになりますが、スツールを作ってもらいました。 我が家は障子に土壁の日本家屋なので、落ち着いた雰囲気のものが欲しかったんです。私は背が高いので少し高めにお願いしました 待つこと半年。 今では、一脚は台所でヘヴィーに使い込んでいます。…

レンゲショウマ

大雨の中で開いたレンゲショウマ。 日本の山野に咲く、一族一種の孤高の花ですね。部屋の中でも細い花茎が風に揺れ止まないので、ピントがなかなかあいません。 どこまでも細く長く伸びてゆく茎をみるたび、プルーストの「失われた時を求めて」のなかでシャ…

今夜のミケ

最近ミケはパソコンの前で寝るようになりました。御覧のとおり長々と。 大人しく寝てるだけならそれほど邪魔にもなりませんが、起き上がられると画面が見えない。真正面からこちらを眺められるとなんだかてれます。 夜も更けて猫独特の、あの、永遠の微笑み…

雨宿り

梅雨のあけないまま八月に入ってしまいそうな北陸の空。 今日も小雨が降ったり止んだり、気分も灰色です。 ふと足元を見るとシジミチョウの群れが風に吹き寄せられたように、ひっそり翅を休めていました。 レンガの小父さんが見守っています。 もう少し近づ…

自動人形は思いで色の夢を見る Les automates nostalgiques

夏の一夜、Muttoni の自動人形シアターに行ってきました。 エントランスには、ちょっとジャコモ・マンズーを連想させる法王が小さなランプを掲げて奥へと誘ってくれます。その先にはアンドロイドと天使が三尊像のように安置されていました。 闇の中で、自動…

衝動買い日記 その11 ガラス器の誘惑

また見つかった。なにが。永遠が。 それは太陽にとけた海 又見つけてしまった。ランボーとは違って一個の器を。 フィンランドのガラスメーカー、iittala 社のタンブラー。 涼しげな薄墨色が、もう欲しくなってしまって。太陽に溶かされたようにメロメロにな…

ふむふむ

私はミケ。現代美術鑑賞中である。 この家ではほとんどの絵は壁に立てかけてある。わたしの食事係のおるかはそれをグッゲンハイム・スタイルと呼んでいる。 そういうとなんだかいわくありげであるが、実は、わたしに壁で爪を研がせないための姑息な手段なの…

お気に入り

わたくしはミケ! こう暑いとさすがにティッシュの引っ張り出しにもあきるわね。 この壁際は風が通って多少涼しいの。 畳で爪も好きな時に砥げるし~♪ 午後はここでお気に入りの紐で遊んだり、昼寝したりして過ごすの。 このカラフルな手織り紐は先代の須田…

かたつむり

雨が小止みになったので玄関をでて見たらあやうく踏む所でした。小さなお客様。両性具有のかたつむりさん。 2センチほどのはかない殻から優雅なうなじをのばしています。 ゆっくりと頭を廻して、こちらを見ているのでしょうか、もう二本短い角をだしました…

水やり

夏の日はベランダの鉢植に水をやるのが一仕事です。 大鉢に雨水をためては打ち水もかねて、瓢杓でチョコチョコと水やりしています。水遊びしてるようなものですね。 瓢杓に一杯一杯汲んではかけながら、植物さんと対話するのが楽しい。 小さくてはっきり見え…

夏椿

雨の中で夏椿が咲きました。 よく沙羅とよばれている花です。 さびしげな花容は、たしかに釈尊の入滅にイメージが合う気もします。 本当のインドの沙羅は琵琶湖の畔の「水の森」で見たことがあります。とっても地味な花でした。 お釈迦様が涅槃に入られたと…

せめてもの涼

あつくなってきました。 冷房の嫌いな私はめったなことではエア・コンのスイッチを入れません。 せめてもの涼を取ろうと部屋のあちこちに八つ頭や風知草、羊歯など置きまくります。 風知草に霧を吹きかけては、露の玉を転がしながら風に揺れる葉の様を楽しも…

紫陽花の道

今日は夏至。空はまったくラピスラズリです。あまり素晴らしいお天気だったのでひさしぶりで山道を散歩しました。 杉木立の下は額紫陽花の花盛りでした。 道のところどころ、アブラギリの花が散っています。とても静かです。 枝の間の空は太古さながらに深く…

衝動買い日記(10)  きびぼうき

とうとう衝動買い日記も10品目め。 衝動買いを戒めようと思って始めたのに、どうもあまり効果ないみたい。 さて、この箒は石川県鶴来町でかいました。鶴来という美しい名前もいまは白山市に呑み込まれてしまったので残念ですが、白山ヒメ神社のいまします…

衝動買い日記

越前和紙を買いに福井県の今立町までゆきました。いまでは越前市になってしまったのかな。由緒ある名前が消えてさびしいこのごろです。 それにしても和紙の美しさは神々しいばかり。とても洗練された灯り用の和紙などもあって簡単に色々作れそうです。これま…

野生の蘭

東洋蘭のなかでセッコクが一番好き。もちろん風蘭や白山チドリや日本が世界に誇る名花敦盛草や、いい花だなーとつくづく思うけれど、なぜかセッコクに親しみを感じる。 枯れ木に着生させておけば、ほとんど世話の必要が無い所も無精者の私にはありがたい。そ…

ミケだもん

わたくしこそ、ミケ。女王様と人は呼ぶ! ここは階段の踊り場。 静かな光が刺し込む、お気に入りの場所なの。 この壁にわたくしの肖像画を飾りたいと 世話係をさせてやってる人間が云うので許可してやったの。もう随分以前のことよ。それっきりまったく音沙…

九谷焼美術館茶房で「涼味」展

図書館の帰り道、九谷焼美術館の茶房「古九谷」によりました。 5月29日から7月15日まで「涼味」と銘打って染付など涼しげな器をあつめた展示会をしています。大きい鉢なども出品しています。 花瓶に大山蓮華がいけてありました。ひさしぶりにあえて嬉…

モンスター・マスク  芙蓉手大鉢

芙蓉手といわれる焼き物は中国明末の万暦(1570~)時代に景徳鎮で焼かれた染付です。小深い鉢が多く、その芙蓉の花のような麗しい形からか、描かれた草花文様からなのか、芙蓉手と呼ばれてきました。 主に西洋にはこばれて珍重されてきたようです。 繊…

地球色の瞳

おるか カメラを向けると半眼になってしまうミケ ああ、翡翠の底に黄金の沈んだその瞳の美を、なんと嫉妬深く隠そうとするのか…! ミケ 寝てるの邪魔されるのが嫌いなだけよ。ガルル。 ミケ それにしても表現がありきたりね。さすがにボードレールの「悪の花…

今日の花 山法師

川の合流点の崖に根を張って毎年花を見せてくれる山法師、野生なので花は小さいです。 よく街路樹になっているハナミズキと同じミズキ科で、花のようにみえるのもハナミズキ同様、総苞片です。 小さな桑の実のようなかわいい赤い実をつけます。いっぺん食べ…

今日の花  朴の花

今年も朴の花が咲きました。 山道を歩くと風に乗ってなんともいえない高貴な香りが漂ってきます。何かしらと見上げれば向こうの山の朴の花。 谷を越えて届くほど強烈なのに、涼しくゆかしくその底に悲しみさえ秘めた香り。 先夜、仕事を終えた五月闇のふかさ…

今日の花  黒百合

玄関の脇の花いれ ウェルカム・フラワーを生けます。今日は黒百合。うつむいた小さな花だけれど存在感がありますね。匂いはいまいちだけど。 黒蝋梅も咲きだしました。黒い花も活けるとおもしろいものです。 ただこの場所は風が吹きぬける所なので、すぐ吹っ…

きつい瞳

猫って植木鉢に入るのが好きですね。 寒い日に二三匹一個の植木鉢に入ってブリオッシュ状態になってるのはかわいい。暖かくなると一個に一匹棲み分けします。 カメラを向けたら「なんだ?!」と一瞥。タマのそのきつい瞳! 気に障ったらしくこのあと植木鉢の…

新緑の道

この時節の山の朝は黄金に輝いています。 写真の真ん中の薄暗い山道を行くと木には卯の花。その下にシャガの花が咲いて白い花の道です。朴の花が咲くと風に乗ってすばらしく高貴な香りが漂ってきます。あまり美しくてこのままどこまでも歩いてゆきたくなりま…

筍御飯、お茶どーぞ

炊きこみ御飯はさまざまある中、春の筍御飯と秋の松茸御飯は両雄ってとこですね。どちらも大好き。 ところがこのところ、このあたりでは筍は猪に食べられてしまってなかなか手に入らなくなってしまいました。猪はなかなか美食家のようです。トリュフを掘る豚…