あらら、うっかり最後の六句をアップするのをわすれていました。
どうも失礼いたしました。
山中温泉芭蕉の館での連句会。連衆の皆様もすっかりなれていらっしゃって、名残の裏を、あっさり
巻き終わりました
名残の裏
飛び石に同じ貌なし雨の庭 梶
雨の庭の飛び石を一人辿る人物。視線を低く落としているのは雨で足元が危ういというより、もの思いをしているからでしょう。無季ですがしみじみとした感慨が飛び石をじっと眺める視線の果てに実感されます。
良い句ですね。
異国の人に道を問われて 橋本
。拙速を貴ぶとは言え、もろに拙句ですね。ちょうど観光客の方に尋ねられたんですが、私は山中の地図に疎くて申し訳なかったことでした。
囀のうえに囀り切通し 正藤
春になりました。これもきれいでうまい一句ですね。切通しの仄暗さと、その上の空の明るさが非常に印象的。
貝寄風に乗り佳信の届く 西
貝寄風ってきれいな季語ですね。その春の風に乗って届けられた良き便り。次の花の定座の呼び出しにふさわしい巧みな運びです。
三味の音に枝垂れ桜の身をよじり 梶
なかなかいろっぽいさくらです。金沢の茶屋街でしょうか、」あ、山中温泉にも芸妓さんいらっしゃいますね。
鰐口を打ち春惜しみけり 佐藤
今回の歌仙も、めでたく満尾となりました。
ありがとうございました。