「芭蕉の館」での連句会二か月分です。先月は風邪でダウンしていました。
さて、先月は芭蕉が奥の細道の旅で訪れた山中温泉の道明が淵の名勝認定を言祝いで一句ということで、
吹けば飛ぶ木橋道名が淵つなぐ 上出
をいただきました。つづいて夏の短句
夕立ありて駆け込む酒屋 上出
つぎは夏の長句
夏惜しむからくり時計見上げつつ 佐藤
を、いただきました。山中温泉にはからくり時計があるんです。にぎやかで楽しげなからくり時計と夏を惜しむ哀感の取り合わせが赴き深い。
つぎからは二月の句会です。前句の、華やぎの中の一抹の哀感をとらえて
昭和の男次々逝きし 上出
確かに高倉健さん他、大物俳優さんや財界人も、なくなった方も多いですね。これぞ昭和の男だなーと思い浮かべる人物はひとそれぞれでしょうけれど。昭和も遠くなってゆきます。
砂嵐地上に銃火絶ゆるなく 橋本
昭和は、戦争の時代でもありました。今もまた、なにやらきな臭い匂いがしてくる昨今です。いやですね。
みゆきの歌もこころ懐かし 平井
中島みゆきさんは昭和の歌姫ですかね。時代精神を反映する歌を作り続けている稀有の存在かもしれませんね。
さて、名残の表も終りが近づいてきました。来月はどうなるでしょう。楽しみです。