やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

秋昼寝

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我輩はミケ、猫である。
急に秋めいてきた。朝夕は涼しいくらいだが、さすがに日中の太陽はチリチリと我輩の髯をいらつかせるのである。

我輩の執事のオルカは、月見の夜気にあたって、秋風邪をひいたとかで、今日は一日プラプラ過ごしている。まったくつかえないやつである。
 その点、我輩はぬかりない。暑ければデレンと伸び、寒ければ丸くなる。自然と一体となってまどろむ。それが猫道である。暑さと涼しさが綯い交ぜのこのごろは、かくのごとく脚は日に当て、頭は影に入れる。頭寒足熱である。これこそ正しい秋の昼寝のスタイルである。
小鳥の声が聞こえる。

「お空の鐘楼のやさしげに
  響かする鐘の音
 木の上に小鳥の悲しげに
  一羽鳴く歌の音」(ヴェルレーヌ叡智より  おるか訳)



秋の昼寝の甘やかさには、美少年好きのヴェルレーヌも似合わないでもないニャー。おるかは韻を踏んだり回文を作ったりするのがやたらに好きらしい。翻訳なんかしてるひまがあったら仕事しろっ!