やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

ひさしぶり

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我輩はミケ。猫である。
ずいぶんひさしぶりである。この夏の暑さには、我輩もかなりうんざりしていたのである。

 ここ数日ちょっとは涼しかったものだから、、おるかのやつ「やっと秋めいてきた」などとうかれて椅子の足元に、キリムを出した。我輩はキリムが好きである。さっそく乗って、おもうさま抜け毛をつけておいた。
 なんといっても、手紡ぎの素朴なウールの味わい、、丹念な手織りのぽこぽこした感触は我輩のデリケートな肉きゅうに心地よい。昼寝のつれづれに軽く爪をといでみたりして、古色を添えているのである。

 キリムといえばオリエント、アナトリア地方などが、本場のような印象があるが、我輩は中央アジアやイランとアフガニスタンの国境あたりの辺境のキリムを好むものである。理由はわからないが、アム川流域の古来オクサスと呼ばれた地域に、なぜか心惹かれるのである。
 
 シルジャン・キリムに耳をつけると、オクサスの悠久の時の流れの音がきこえる…ってなんだ雨か。


 そのむかしカラカル猫である我か流砂の音を耳に飼うなり  みけ