やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

ミケのバンガロー

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 我輩はミケ。猫である。

 我輩は、いつもは、この、さして広くもない家の二階をテリトリーとすることで満足している。エピクロスもいっている「十分にあってもわずかしかないと思う人にとっては、何ものも十分ではない(エピクロスの進め61)」と。つまり「足るを知るものは知者である」というわけだ、そう、我輩は知者なのである。
 エピクロスの書き残した断片の数々を見ると彼はわれら猫族から多くのことを学んだようである。

 しかしながら、この暑さ字は尋常ではない。いかにエピクロスの賞賛する「美しく生きる」ことの達人である我輩と言えども涼しい場所を求めずには居られない。
 というわけで夏はバンガローに引っ越している。テーブルの下じゃないかって?ムムそうとも言う。
風が通り抜けて、竹の敷物はひんやりしてるし、まーまーである。あんまり開けっぴろげでない所が控えめな我輩としては気に入っている。さて、この辺で夕方まで昼ねしようか。
「最大の善については、それが生じるのと、我々がそれを楽しむのとは、同時である(エピクロス断片42)」
もって回った言い方だが、そのとおりであるな。わがはいはここで人知れず最大の善をおこなっているのである。