やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

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「大皿の使い方がわからなくて」という御質問を時々受けます。お好きなように使いまわしてやってください、とお答えするのですけど、私自身それほど特別斬新な使い方も思いつきませんが、果物を盛るとたくさん入って嬉しいし、花を活けても、もちろん良い。
 今の季節、切り戻した紫陽花の花頸でいっぱいにするのも面白い。水を張って椿の花を浮かべるのも涼しそうです。

今回は、大皿にほんの少し、一人分だけ盛り付けました。この一品をあなたに、といった特別な感じがしますでしょう?

 手前のくちなしの大皿にはローストビーフ。その右上の矢車草大皿には、ポテト、牛蒡、緑豆のマヨネーズのサラダ。
。庭の日陰の一隅に梔子が一叢あります。毎年雪で傷んでしまうのですが今年は元気。年年歳歳花相似たり、歳歳年年人同じからず、では、ありますが、またこの花に会えたのだなーと感慨を覚えます。季節の花々は、それぞれの思い出を紡いでくれますね。

その左の蔓薔薇の皿は直径20センチ5ミリほど。茹で卵のサンドイッチとジェリービーンズのようなカラフルなトマト。色によって味が違うのね。

その向こう、色紙模様の大皿には近くの橋立漁港に上がったタイのお刺身を、ほんの一口。キウイの乗っているのは染付変わり市松紋様大皿。使いばえのするお皿です。
一番奥の染付の大皿は灰を多めにした釉薬なので青味があり、溶けて流れた風情もちょっと気に入っています。

テーブル一杯のお皿で、お腹もいっぱいになりました。よく「眼で食べる」といいますが。本当ですね。たしかに今日のランチはほとんど目で食べました。

  梔子や一人の昼餉仄暗く  おるか