十六夜の月はまだ山の影。月を待ちながら小さな明かりを灯す。
今朝まで窯を焚いていたので、さすがに疲れて夕方うたた寝をしていた。すると、顔見知りの女性が二人、黑づくめの服で仕事場をのぞいて行かれた。そしてもう一人黒いコートの、変に難しいフランス語を話す女性が来て何やらまくし立てて行った、と思ったら夢だった。
私の死んだ後の夢だな、と思った。
二人はきっと弔問に来てくれたのだろう。
コートの人は、私の中の成仏できない一面ではないかな。それにしても現象学的精神分析の超越論的レヴェルの構造って、なんだ??
十六夜の我から伸びる影ふたつ おるか
街灯の影と月の影