今夜は立待の月。だんだん遅くなる月の出を待って佇む。そんな夜なんですって。
一昨日窯を焚いて、今朝窯出しをしました。窯から出した、焼き立ての器達を棚に並べ、窯道具を片付けます。
それで終わりではないんです。一個一個、高台を磨いていきます。今は写真の高台磨き機があるからいいのですけど、昔はサンドペーパーで手で磨いてましたから大変でした。
おかげで、月の出の前に磨き終わることができました。
雲行きが、少し心配だったけれど今夜も良い月です。こんなに毎夜、月がきれいなのは、何年ぶりでしょう。明日は居待ち、寝待、更け待ちとつづくけれど、いつまで眺められるかしら。
今宵は朴の木の梢にかかっている。明るい月だなあ。家の前の橋まで行ってみよう。
立待の欄干影の手に触れて おるか