やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

野生のミケ

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春めいた日差しに誘われて、草を食べに出たのである。
我輩はミケ、猫である。
なに?タマと見わけがつかないと!これだから素人は困る。我輩は黒い所は悪魔のごとく漆黒、茶色のところはピーナツ・バターのごとく艶めいて、白い所はグラニュー糖のごとく真白いのじゃ!
タマなんぞは黒かと見えてサバトラ。茶色かと見えてじつは茶トラ、白い所も薄汚れて、全体に、いい加減な野焼きの後みたいにぼやぼやしているではないか!
ああ、なんだか不愉快じゃ!家へ戻って毛玉を思いっきり吐いてスッキリしよう。
廊下で吐いていると食事係の人間は「外で吐いてこーい!」などと騒ぐ。内だ外だと料簡の狭いことである。

そういえば外で草を食べていると、見知らぬノラ猫が歌を詠んで来た。

若草の匂へる妹を憎くあらば家猫ゆへに我が恋めやも  読猫しらず

万葉調が流行っているのだろうか。なかなか堂々としたキジ猫であったので

 あかねさすマグロ缶ゆきチキンゆき家守見ずや君が尾を振る  みけ