やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

十月の表紙

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加賀蓮根

  蓮根は一年中見かけますが、旬は今頃。加賀蓮根の一番おいしい季節到来です。日中はまだ暑い日もありますが、器は紅葉や菊で、秋の気分を盛り上げます。  掘りたての加賀蓮根はサラダでもいけると聞きますが、今回は定番の酢蓮と筑前煮です。器もこの季節よく使うものばかり。  紅葉の手つき鉢、菊の葉形向付け、それに色絵の菊のご飯茶碗です。奥の小鉢が新しいものかな。よく見えませんけど、海老真蒸がはいっています。  あれほど暑かった夏もやはりいつのまにか去ってしまって、夕暮れの速さに驚かされます。湿度の高い北陸でも、秋は空気が澄んで、遠くの山並みまでもくっきりと眺められます。足元が滅紫の夕闇に溶ける中、遠くの峰の残照は、ひとしお心にしみますね。「憂き我を寂しがらせよ、かんこ鳥」この胸を締め付ける無常のおもいこそ、老年にならなくては味わえない、特上の渋みといえましょう。                               

                            

             

あまりの暑さに、仕事が滞ってしまって、今になって追われています。夏休みの宿題を溜め込む習性は結局なおらないようです。じたばたするのも、また、一興かなとあきらめているこのごろです。               

秋の暮れ一羽遅れて飛ぶ鳥の  おるか