やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

十一月の食卓

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後の月を待ちながら

 

十三夜の月は雲の中でした。満月の今夜は晴れるそうなので、月を待ちながら一献の予定です。とはいっても、お月見らしいものは何にもない、ありあわせのテーブルですけど。
 庭の落葉を拾って器に敷きました。食器を洗うのが楽で便利です。
手前の飯碗は古九谷風の色絵なんですが模様は全く見えませんね。山中塗のお椀も二十年は使っています。右の染付菊花皿、きれいな柿の葉があったから。

 

  ふと当てて耳の喜ぶ柿紅葉  おるか

お皿も喜ぶ。

 真ん中の汲出し茶碗にモズクの酢の物。こちらも図柄が見えませんが赤絵の唐子遊び紋様です。左の、この秋作った赤絵柘榴紋様皿に、美男葛の葉を敷いて、白身魚の甘酢あんかけ。美男葛の実も色づいてきました。

 染付石畳紋様大皿に煮物。寒竹の竹の皮に載せたので、汁が流れ出さなくて便利です
その右上夕照帰帆図の手つき鉢には。同じ白身魚の甘酢あんかけですが、トッピングを変えて梅酢蓮根の色を添えました。

 左の手つき鉢には丁度同じ色に紅葉した蔦の葉にヒジキの炊いたの。葉っぱに載せるとそのまま手に取って食べられるので本当に楽です、

 その向こう、明時代の染付を写した大鉢におにぎり。小さめなわりに具が多すぎてはみ出ちゃってますね。紫蘭の葉にどうにか乗りました。その隣の大鉢も明時代初期のふんいきをねらってみたものです。時々こういう古典的なものを作ってみたくなります。

 はるか向こう幾何学文様染付手付鉢。そのとなりの赤絵大鉢は、かなり暴れていて自分で言うのもなんですが、迫真の呉須赤絵写しになってると思います。ふふ。魯山人も嫉妬してくれないかな、なんてね。

 

  酔へるまま庭荒るるまま後の月  おるか