やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

黒い影

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我輩はミケ。猫である。
我輩の前にうっそりと佇む黒い影。
なにものであろうか。

なに!我輩の守護霊かだとっ!
我輩の守護天使がこんな小ぶりな分けなかろうがー!シャー!

(お世話係オルカ注 ミケ様はときおりシャーっと龍に変身なさいます。あたかも文楽の木偶のお姫様のカシラが一瞬で般若に変わる仕掛けのごとし。その恐ろしさといったら…)

フ~ッ、ちょっと昼寝でもするか。何?黒い影はなにものか、とな。
フフ、あれはゴム製のユタンポにゃ。ユタンポといってもモチロン氷水だって入れられるのだ。
夏の間はケッコウ役に立ってくれた。オルカが出かけている間はこやつと留守番をしたものだった。
今はこうしてひっそりと壁の影となっている。
我輩がケリケリしてもちょっと引っ掻いても文句ひとつ言わぬ。思えば健気なやつである。
昔の仏領インドシナあたりのゴムの木から生まれたそうである。様々な土地を経めぐって、
我輩のもとにやってきた。今はゆっくり休むが良い。冬場のユタンポシーズンまではな。


 ジャングルの遠雷と我が喉ゴロを聞きて眠るか黒衣の友よ  みけ