朴の花の俳句は色々ありますが、散ってゆく姿を詠んだ句としてはすぐに思い出されるのがこの句です。
朴散華即ちしれぬゆくへかな 川端茅舎
香りはいよいよ強くなって、しかし、ふときがつくともう樹上から花の姿は消えている。握りこぶしほどもある蕾がポッカリ開いたと思うと、ほんの二日ほどでちってゆく朴の花。散華という言葉に最晩年の作者の朴の花に寄せる思いがこめられています。
二階の窓から散り際の朴の花。蘂がすでに落ちてしまっているのでかなしいけど。
思ひ出はいつも朴の花に帰る オットセイ