雪掻きをしていたら、折れそうな細い枝先に、臘梅の花。
旧暦の十二月、臘月ころに咲くのでこの名前なのだそうですね。花びらが、かじかんで寒そうですが、顔を寄せれば、たしかに蝋梅の香りがします。生きて居るしるしに放つ香りの清冽さ。水仙に似た、少し哀しい香りです。
雪の下では、他の植物も黙って春の準備を営んでいるのでしょう。
蠟梅や雪解雫のささめきに おるか
もろ,季重なりですね。あとで考えます。
ようやく道が開いたので、美術館まで。今,吉田屋展が開催中です。せっかく山から出てきたのでカフェに寄りました。
色絵のカフェオレ・ボウル、金接ぎをしていただいています。コーヒーでみえませんが、金接ぎは、底の方でつながっています。割れてまでも使っていただけるなんて嬉しい。作り手冥利につきますね。
大雪にも負けない花と、割れても咲き続ける色絵の花と。今日は嬉しいものを二つも見ました。