御節といっても名ばかりの。
気持ちばかりのお正月。いただいたお野菜、慈姑の素揚げ、器は荷葉形のちいさな小付け。
生麩入りのお雑煮は古九谷風の色絵碗。染付馬上盃に黒豆。
赤絵のぐい吞みには金彩で年年歳歳とかいてあります。その時思いついた詩の一節を書くので両人対酌山花開とか、いろいろなんです。
絵が全く見えませんが、なますの乗っている小皿には唐子遊びが描いてあります。こちらも、思いついた遊びを描いていますが、この一枚は鶯に笛を吹く唐子の図です。
奥の青九谷風の大皿にはありあわせのおかずあれこれ。
そして、お箸に顔を隠している牛の箸置き。
さて、お気づきかもしれませんが、お餅を使っていないんです。
左の赤絵の菓子鉢に入っているのは、米粉のパンなんです。あらたまの新年に新しい魂をかたどった白くて丸いものがあればよいのだろうと思いまして。
日差しがテーブルに届くようになりました。こうして少しづつでも春に近づいてゆくんですね。
今年は良いことがありますように。
去年よりも大声に鳴く初烏 おるか
付けは
めでたくもありめでたくもなし
2021年1月4日