やきもの日和

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辛夷の花は天上に

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辛夷の花の香り、ご存知ですか?
何とも言えない、 すがすがしい香りです。まさに清香というにふさわしい。
毎年のことですが三好達治の詩を思い出します。

 山並み遠に春は来て
 辛夷の花は天上に
 雲はかなたに帰れども
 帰るべ知らに超ゆる路  三好達治


愛誦性があるって大事ですね。抒情性と相まってついつい口ずさみたくなります。
甘いかもしれないけれど、辛夷の花の丈高い白さが
漂泊者の、はるかな憧れの象徴として、忘れ難い印象を残します。

お隣の枝垂れ桜も開花し始めました。

写真では判別しにくいですが、後ろの山の桜も満開です。杉の木立の中のかなり大きい桜です。

まったく見分けがつかないですが、辛夷の後ろで、オガタマノキ辛夷をキリっと引きしめたような純白の花を咲かせているんです。

なんて美しい季節。あっという間に去っていくこのひとときがたまらない。