やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

山並み遠に春は来て

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山並み遠に春は来て

辛夷の花は天上に

雲はかなたにかへれども

かへる辺しらに越ゆる路   三好達治

三好達治の詩集「花筐」から。

 謡曲花筐のぶたいは、ここからそう遠くない越前の味真野でした。そのせいもあって、山道を走りながら、この詩をいつも思い浮かべます
実際この辺りの山に,辛夷は多く、まだまだ枯れ色の山の遠近に、純白の花を掲げた木々が点々と眺められます。

辛夷は好きな花の一つです。香りもさわやかですし。

冬の間毛皮の外套みたいな苞をかぶっていた蕾。
ついに少しだけ襟を緩めた感じ。毛皮のコートの下の白い裸身という感じで、なまめかしい。

白山のふもとの辛夷の巨樹、私のイギー(イグドラシル・宇宙樹)の満開に今年はあえるかな。

写真は仕事場の窓のすぐ外にある辛夷です。温かい日になったら咲きそう。
山の方はもう少し後になるのでしょうね