やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

立てば金蘭

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 すらりと気品ある立ち姿。木漏れ日の中に耀く花容。金蘭の森にいってきました。
一昨年にもブログに書いたと思いますが、金蘭のこれほどの群落はちょっと珍しいのではないでしょうか。立派な花守りがいらっしゃればこそでしょう。
 弘法大師の「風信帖」に伝経大師最澄のことをを「東嶺金蘭」と、この花に譬えています。言いようもなく貴重な存在というニュアンスなんでしょうね。群生しているといっても、金蘭は一本一本がすっくと自立して、孤高の気配さえ漂わせています。

 黄金の花が五月の風に揺れています。ほど良く手入れされた風通しのいい丘陵の、やや乾いた土は、腐葉土たっぷりで柔らかい。理想の生育地なんですね。
 金蘭ばかりではありません。立てば金蘭、坐れば春欄、歩く姿は笹百合の花、と、百合科と蘭科の好ましい花ばかりがえりすぐったように生えていて足の踏み場が本当にないの。
すばらしすぎて言葉になりませんでした。妖精の隠れ家のような金蘭の森。場所は秘密です。
 少し風があって接写は無理でした。ちょっとピンボケであでやかな蘂の朱色を捉えることが出来ませんでした。残念。
 笹百合の時節にまた行きたい。

 山守の遠き眼差し風光る  おるか