清々しくよく晴れて、青空を背景に新緑がレースの花のよう。
さて窯出しです。本釜です。
天地のうららや赤絵窯を出づ 水原秋桜子
上絵の窯出しなんですね。赤絵のにぎにぎしさを言祝いで、のびのび気持のいい句です。
でも当事者はこんなうららかな気持にはなかなかなれません。いつだってどきどきです。
パッと見たところは、まぁまぁな感じ。
奥のほうに大きな芙蓉手の鉢が入っています。
釉薬をかけるのに苦労しました。ベロ~ンと剥げ落ちていなきゃいいけど。何回やっても期待と不安で押しつぶされそう。
一個一個だしたらせっせと高台をみがかなくてはなりません。、窯のなかで棚板に焼きつかないように塗ったアルミナをを取り除く作業です。そして上絵付けになります。絵の具ももう数日は磨って粒子を細かくしないといい色になりません。
こういった下仕事が山のようにあります。でも、そういった単純作業って心が落ち着いて悪くないのです。
山笑う白磁青磁と窯を出し おるか ぱくりですね。