やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

蝋梅

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 晴れ間がみえました。久しぶりの空の青。なんてきれいな青。
庭の蝋梅をきることにしました。花の少ないこの時期に咲いてくれる嬉しい花です。二本ある蝋梅を年毎に交代に切って活けるのがこのところの習慣になっています。切り詰めても切り詰めても、ぐんぐん伸びる成長力のある木なのです。澄んだ黄色の満月蝋梅、大壺に活けてもあまるほどです。
 蝋梅の花は臈長けてあでやかで、香りは濃く甘く、しかもその底に、香水で言えばエルメスのキャレーシュのベースにも似た、すっきり顕ってくるものがある。フレッシュさと退廃の甘苦さを併せ持つ香り。完璧です。ただ、しかし、、、活けにくい。
 枝振りのぎこちなさは、よくもここまでと思うほどです。それでも花が惜しくて小枝まで全部拾っては水切りし、活けます。家の中が明るくなりました。そして香りは、静かな水のように部屋を充たしてくれました。

 蝋梅や雲の向かうに拘尸那城  おるか