やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

二日のお雑煮

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 白味噌 丸餅、具沢山。二日のお雑煮は台所の野菜の処理がテーマです。いただいた京野菜に、写真もとった新鮮ナメコもはいっています。蕪寿司も食べごろだし、ともかくせっせと食べねば。
食べ物豊富でありがたいことですよね。同じ地球上で食料や棲む所に苦労している方々が大勢いるのですから。

 さて今年の読み初めはユルスナールの「ハドリアヌス帝の回想」と須賀敦子ユルスナールの靴」、大江健三郎「水死」です。そうなんです。私は一時に何冊か並行して読むんです。この三冊に句集などをちょいちょいはさんで読みます。一品づつ出てくる懐石料理ではなく万款全席を食べる気分というか…。
「目を見開いて死の中へ入ってゆこう」のキメ台詞で知られるハドリアヌス帝の「回想」はのっけから病態の手紙ですし、須賀敦子のエッセイは「生前最後の著作」がキャッチフレーズだし、きわめつけは大江健三郎の「水死」とお正月からなんとなく暗めですね。

 暗め、といってもハドリアヌス帝は死を見据えながらもさすがに地中海的晴朗さにあふれていますけどね。若くしてこれだけのものを書いたユルスナールに感心します。それにしてもラテン語を知らずにこの難解な文を読もうとするのは、漢文の素養まったく無しに鴎外の伝記ものを読もうとするような暴挙かもしれませんね。