やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

雪解川

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大荒れの一日でした。
風がすごかった!

轟々と流れる雪解川に、あわや飲み込まれそうな向う岸の蕗の薹。もったいない…。

小さくて見えにくいですが、蕗の薹の独特の明るい緑色は遠くからでも星のように光って見えますね。

  莟とはなれも知らずよ蕗の薹  蕪村

自分が蕾だということを自分も知らない…。
蕗の薹の、かわいらしさを深いところでつかんでいるとかんじます。無垢であることに気付かない無垢さ。
蕗の薹が薄緑のスモックを着た小さな天使にみえてきますね。

しかし、古語辞典には「蕗のしゅうとめ」とか「蕗のぢい」などということばもあって、蕪村の時代には、すぐに伸びて、とうが立ってしまうことに目が行っているのかもしれません。

そうなると「蕾とはなれもしらずよ」も「明日には姑か爺だもんね」というふくみがあって、むしろこっけい味のある句とよむべきなのかもしれません。
私は、蕗の薹のイノセントな愛らしさの句と読んでおきたいですけどね。

  蕗の薹切れば雌花でありしかな  おるか


雪が消え始めて、大雪のもたらした惨状があらわになってきます。写真でも金明竹が折れてます。竹が折れるってすごい。