やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

ひらたけ

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今年の極暑のせいでちょっと出のわるかったキノコたち。
それでも秋を忘れず顔を見せてくれました。
ひらひらひらたけ、舞うえ舞えマイタケ

菌類って不思議かわいい。土の中や古い木の中で、人知れず菌糸をのばし、ある朝、芝生の上に見事な菌輪をつくったりします。
輪になって生えているカラフルなキノコは、妖精のダンスの跡といわれるのも無理のない可愛さ。
古い木の中で着々と生長したキノコも、顔を出したばかりの時は小さくて丸くて、それはいじらしい姿なのだけれど、いったん雨にあうと、とたんにビラビラ巨大化します。
写真のヒラタケもちょっと成長しすぎかな。

南方熊楠は粘菌に夢中だったけれど、分かる気がする。菌類のとても神秘的な生活史。
粘菌はとても賢いのですってね。脳はないけど。前に粘菌が迷路を抜ける単純だけど無駄のない方法をテレビで見ました。実に的確なものでした。一瞬、ちょっと悩むかのように動きか緩慢になったりするのが、面白かった。

熊楠は「我々にとって生とみえるのが粘菌にとっては死なのである」云々といっていました。菌類を見ていると、生も死もないまぜに織り込まれて 地球という一つの生命の場になっていることを感じます。

 粘菌の栄枯盛衰冬の虹  おるか