やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

木槿の花

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川の縁の木槿がベランダから顔を出しました。一日でしぼむ儚い花のあでやかさ。

いわゆる宗旦木槿は、もっと花びらが丸い感じがしますから、これは花の底が紅の、野辺の木槿なんでしょうかしらね。

芭蕉の「野ざらし紀行」句に

 みちのべの木槿は馬に食はれけり  芭蕉

 

の句があります。芭蕉の旅した時代も、木槿は暑い夏の日の道端に咲いていたのですね。

何色の木槿だったのでしょう。白、底紅、ピンク、色々ありますが、ピンクがいいかな。派手なくせにどこかまのぬけた木槿のピンクは、アンディー・ウォーホールくらいの鋭い色彩感覚がないと,どうしても野暮ったくなります。でもそこが、日本の田舎道の夏ぽくて、なつかしい。

「野ざらし」なんて名をつけて、旅に死ぬ覚悟を決めた目には、そんな懐かしさが沁みたろうと思います。

 底紅の一輪午睡のために剪る  おるか

庭の底紅の木槿、昼寝から覚めるころにはしぼんでいることでしょう。。

あまり暑いので、午前中少し仕事して、日盛りは休み、夜になってから本気で仕事をしている昨今です。