この町には萩の寺と呼ばれているお寺があります。ちょうど萩の花が盛りになりました。咲きながらもうこぼれている萩の花。寺の門の外も白い萩。庭も白萩の波です。
道路を挟んで向かいに感じのいいギャラリーがあります。その名も「ギャラリー萩」。そちら側は普通の萩が咲いています。
去年はそのギャラリーで「萩展」と銘打って、焼き物や漆器など全て萩の意匠で競作しました。私も硯と筆筒を出品しました。筆筒には芭蕉の奥の細道のなかの萩の句をイメージして青呉須で描きました。
近くに、その芭蕉が奥の細道の旅で泊まった全昌寺があります。お寺や神社の多い一画なんです。
庭掃いて出でばや寺に散る柳 芭蕉
夜もすがら秋風聞くや裏の山 曽良
句碑もあって、薄れていて読みにくいけど、碑のほとりに柳もちゃんとあります。もちろん秋風の裏山もね。