やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

句集がいっぱい!

戴いたばかりの句集をテーブルの上に広げると、

「なんだなんだ」とばかりわらわらと寄ってくる猫さんカメさんナマズさん。

それぞれきれいな本ですね。どんな世界に出会えるのでしょう。

ワクワクしながらしばらく眺めて楽しみました。

左下、「ジントニックをもう一杯」ク~っ!かっこいい。右下「短編の恋」これも読みたくなる題名ですね。どちらもワイン一本開けたくなりそう。

明日は上絵を焼いて、おそらく明け方の三時ごろまではかかるでしょうから、その間、句集を肴に一杯やりながら,火のお守りをすることにしましょう。楽しみだな。

雨上がりの庭

去年と同じところに

晴れ間に外へ出てみたら、去年と同じところに蕗の薹。この緑、萌え出るものの色ですね。そして裏庭に

ひっそり黄連の花。まわりの大きな葉はエビネです。花の下の小さな葉が黄連のはっぱです。苦いので有名な漢方薬の健胃差剤ですね。そのまま風車のような形に種を付けます。

そして

落ち葉の中から一輪草の蕾、もう開きかけてる!

 上の方にクリスマスローズの蕾も見えます。一輪草とクリスマスローズで東西キンポウゲ科入り交りの庭にしたいと思っているんです。

 え、「イカリソウの古葉、かたづけては」、ですか。その通りですけど、古い葉を片付けちゃうと寒いのじゃないかしら、という気がしまして(しどろもどろ)。

上を見上げると樒の花が!

枝の間の空がステンドグラスのように青く輝いています。

一説によると、樒はしかめっ面のしかめ、べしみとか、から来ていると言います。言われてみると、確かにややいびつな形の蕾ですね。でもその、しかめっ面のほぐれて、ほのかに清香の漂う、こんなにきれいな花になる。春の女神はさすがに懐が深くていらっしゃる。

 寺々に悔過はじまりぬ蕗の薹  おるか

 

若狭神宮司の薬師悔過は、そろそろですね。これが鵜瀬のお水送りで終わり、その水が奈良へと現れてお水取りになる。日本って不思議だな。

 そして植物は何も言わないけどちゃんと春を知っている。えらいなー。

今日は猫の日

世界中のネコ科の皆様に幸いあれ!

手前は筆置き猫、猫ティースプーン、

せっせっせしてるのは、カード・フォルダー猫。その向こうは、いつもお線香を捧げ持ってるけど、休日は魚釣りしている猫さん。

おひなさまのむこうは、ナプキン・リング猫さんです。お雛様方以外は、御仕事している、働き者の猫さんたちです。

えっ、お雛様も災厄を流して幸いをもたらすお仕事中ですって!マグヌス・オーパス❣❣

 

ミモザ抱いて帰る釣する猫通り   おるか

 

 

上絵を焼きました

お天気が悪くて写真が暗いけど、

久しぶりで上絵をやきました。そして、その後

ちょうど、九谷焼美術館に用事があったので、猫お雛様も一緒に、焼き立ての器を持って行きました。

小さな猫のお雛様は、ちょっと猫背です。

今日は、台湾茶ではなく、コーヒーをいただきました。手前の染付のカップも、拙作です。

このところ、何かとせわしなかったので、ちょっとほっとしました。

白梅きれいだな。

 

  白梅の下どの径もかへりみち   おるか

 

 

 

 

筆をもらいに

 

小筆を分けてもらってきました。美術館のカフェで、ついでにお茶もして。

赤絵唐子遊びのそば猪口に花芽の豆皿。春を待つ取り合わせですね。自分の作ったものではありますが、大分、以前のことなので、なんとなく新鮮。

 

 書道用の筆がなくなったので分けてもらったのですが、筆も値上がりだそうです。

筆職人さんたちも大変のようです。前にも書きましたが、材料そのものが手に入りにくくなってしまっている現状です。日本鼬が、もういない。

毛を集めて、使える状態にして、そして使い方に応じて、中央の命毛には、固めの毛、その周りには別の特徴の毛と構成して作り上げます。

首の後ろの毛とか、腹毛とか、部位によっても毛の性質が違う。一本の筆を作り上げるまでに大変な経験のいるお仕事なんですよね。

そういう方のおかげで、私も仕事ができる。感謝しかありません。

 

 熊野筆雪解雫に選びけり   おるか

 

小箱をさがしに

箸置きを入れる箱を探して。近所の紙器製作所をお訪ねしました。

手作り感のあるイロイロコハコさんの小箱、かわいい。

お気づきの通り、金属でとめてあります。手前のスチール・グレイの小箱は銀色の、上のは銅色。

特に、角止めという横向きに止めるやり方は、もうほとんど見られなくなった作り方なのだそうです。立てに止めてあるのは平止め、素朴な感じです。

金属があると、ごみに出しにくいじゃないか、と思われることでしょう。そこです。

 

 使い捨てにされる箱たちを憐れんで、というか、愛おしんで、経年変化もふくめて長く使ってもらいたい、というコンセプトからつくられた箱達なんです。手前のものはフランス製の直輸入再生紙だそうです。もちろん日本製の紙もあります。

私は、紙は日本製が一番だ、と思っていましたが、再生紙などは、むしろ日本製はきれいに仕上がりすぎているかもしれません。手前の白や灰色の手触り感、素材感がある方が、面白く感じられます。

作業場も見学させていただきました。こちらは金属のない普通のタイプですね。

地震の時は、紙が散らばって大変だったそうです。

箱を開ける時って、何が入っているか、ワクワクしますね。

小さな箱も一つ一つ手作りしていらっしゃる人がいる。大切に使わせていただこうと、思いました。

 立春の雨音小箱に閉じ込めて   おるか

 

 

 

 

稚竜箸置き、とうとう

毎年作る干支箸置き、やっと焼き上げることが出来ました。遅いよねー。

手前は、猫ティー・スプーンです。茶葉の量がちょっと少な目になるかな?でもカップ一杯分ならこれくらいかな。

もちろん、ワサビとか辛子とか載せるのに使ってもいいですけど。

ああ、一月も終わりに近くなってしまった。いろいろあってあっというまでした。

お雛様たちも、本焼きまで、すすみました。

上絵をつけるとそれぞれ瞳の色も口元もはっきりします。それにド派手婆娑羅な衣装をきせてあげるつもり。きっとかわいくなる…予定です。