やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

花梨よ かりん

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榠リンという漢字、わたしのPCにはないのです。良い字なのに。
 この字で中国では紫檀に近い植物をさすそうで、日本のかりんはバラ科のマルメロのことが多いようですね。中世にはどうも紫檀属の方をさしているらしい用法も散見しますが。

 しかし、この花梨の実。可憐な花からは想像もできないド迫力です。
巨大です。そして、薫る。
私はいい香りだと思いますが、強すぎると嫌う向きもあります。
マルメロはマーマレードの語源というか、もとになった言葉だから、当然ジャム、いえ、マーマレードいけます。
でも、今年こそは、かりん酒に挑戦しようとおもいます。きくところによると三年以上たつと別物の天上的香りになるそうですから。三年後、こちらがどうなってるかわからないけれど。

榠りん酒のよどむ香りや文芸にほろびしを死の後に知られむ  塚本邦雄

よほど甘美な香りなのでしょうね。
「死の後に知られむ」か~。秘め事のようでいて、そのじつ自負のつよさ隠れもなしって感じですね。
さすが天才。鬼来とも勝つ・つかもとくにお。
漢字表記できないのを天国か煉獄でどうかお許しください。