やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

落葉松落ち葉

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めずらしく晴れた冬の午後、福井県金津創作の森まで行ってきました。「八田豊と韓永燮と仲間たち」という現代実術展をしていました。韓国の作家の作品はどれも力のこもった。非情にハイ・レヴェルの作品群でした。いいものを見たと思いました。
 先ごろ亡くなられた美術評論家針生一郎氏がここのミュージアムの館長をなさっていて、今までとても面白い美術展がありました。今後はどうなるでしょうか。

 会場を出て野外の作品も見て歩きました。加藤和子さんの巨大オニフスベみたいな作品も、おもしろかった。そういえば去年の今頃もここにきたことがありました。人っ子一人いない池の周りを、落ち葉を踏みながら散歩したのでした。落ち葉を踏めばバカの一つおぼえで口ずさむレミ・ドゥ・グールモンの「シモーンよ、おまえは知っているか 落ち葉踏む足音を」を今年もまた繰り返し口ずさみながら雑木林をさまよいました。

駐車場の前で、ちょっと可愛いもの発見。落葉松落ち葉のリングです。これで別の詩が口ずさめますね。落葉松といえば北原白秋


      一
 
 からまつの林を過ぎて、
 
 からまつをしみじみと見き。
 
 からまつはさびしかりけり。
 
 たびゆくはさびしかりけり(後略)

詩句のゆったりしたリズムが散歩者の歩行のリズムにちょうどいいです。
落葉松は信州ばかりでなく北陸にもわりとあります。私の住んでいる村落の入り口の辺りにも何本かあってマツボックリを拾ったこともあります。そこら当たりは弥生時代の村落跡があったところで、、地形は当時とそんなに変わっていないのだそうです。弥生時代の人も落葉松の林に入って落葉松をしみじみと見たのかな。