やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

水引草

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 山里に秋は急ぎ足で近づいています。
道路の脇に秋の花いろいろ。水引草の色がとても濃かったので大壺に山盛りにしてみました。

 子供のころ読んだお話です。神様が世界中の植物の花を創造しているとき水引草はとても控えめだったので一番お終いになってしまったのだそうです。すっかりやり終えたつもりの神様に、そっと「あの…」と声をかけると神様は「おや、おまえはまだだったのかい。」と慌てて花を作ろうとなさったけれど、もう材料はすっかり尽きてしまっていました。仕方なく神様はこぼれていたパンくずを丸めて、それを赤く塗って水引の花にしてくださったのだそうです。神様、仕事の合間にサンドイッチでも食べてらしたんでしょうか。

 ほんとにパンくずみたいに小さな水引草の花。でもよく見ると、四枚の深紅の蕚の中に可憐な白いはながあって、さすが神様、いい仕事してます。
なかには神様の赤く塗り忘れたのもあって、ギンミズヒキとよぶそうです。

 黄色の金水引は薔薇科で別種の花です。紅白の水引草は蓼科。山道ではみんな仲良く並んで咲いてますけどね。

 昨夜、近くのゴルフ場に熊が出たというお知らせがあったので、今日は山水を汲みに行くのはやめました。山に食べ物が無いのかな熊さんたちが心配です。

  水引の花や山道痩せてゆく   おるか