今日は、窯焚きに丁度良い、静かな雨が降っています。
窯場と絵付け場をいったりきたりしながら、ふとみると、竹の葉にぽっちり小さな黒い影があります。「これは、」と裏へまわってみると、思ったとおり、小さな雨蛙くんでした。
やさしい雨がうれしくて出てきたのでしょうか。それにしても小さいな。3.5センチくらいかな。ちゃんと生きて意志を持って行動してるなんて凄い。どうやって寒くなるこれからの時節を越すんだろ。
つい心配になりますが、蛙君は悠然としています。「勝算我に有り」ってかんじです。
草野心平の「秋の夜の会話」の蛙たちは
「さむいね。
ああさむいね。
虫が鳴いているね。
ああ 虫がないているね。
もうすぐ土の中だね。
土の中はいやだね。
痩せたね。
きみもずいぶん痩せたね(後略)」
とやや悄然としていますけれど、どっちが本音かしら。
土の中は凍らなくてもさむいんだろうな。生き延びてね、雨蛙くん