やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

葉書俳句

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ひらりとまいこんだ葉書俳句。一陣の涼風のように。

炎天を運ばれて、葉書も少し熱くなってました。
西原天気さんと笠井亜子さんの俳句が五句づつ。イラストも涼しい色相です。

大暑なり石をつつけば死んでをり  天気

万緑や牛乳瓶の濡れて立つ     天気

路傍で炎天にさらされる石はかわいそう。ちょっとつついてみたら、なーんだ、もう死んでいたんだ。
生きていたら水に放してあげたのかな?
大暑の暑くて重い空気のけだるさに、石が死んでいるというレトリックもリアリティーをもってせまってきます。
T・S・エリオットの「荒地」では、赤い石の荒地に、死の影が黒黒と落ちて、石はもう最初っから死の象徴みたいですが、天気さんの石はあまり怖くもなく、なんだか愛嬌さえ感じられます。これが『草木さわにもの言う」この国の石なんでしょう。

二句目についても書きたかったんですが、電話がきたのでしつれいします。