やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

つくばね うすのき 枯れ行くものの美

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枯れ行くことは美しい。
 白菊の少し末枯れて、薄紫がかったものなど一入風情がありますね。
華やかに枯れる紅葉はモチロン、枯れつくした冷え寂びた景色はまたいい。

 山姥流活け花としては、枯葉、虫食い葉などを珍重いたします。
部屋の中に枯葉が落ちることを嫌うようでは、山姥流はできません。コホン。

 裏山に明るい色を添える木の実の一枝、これはウスノキかな。それとツクバネ。お正月の羽根突きの羽根とそっくりの実がどの枝先にも揺れています。枯れのきざした葉、枯れ枝もそのままに。水差しの中で、日々うつろいゆくすがたを愛惜します。
『時よ止まれ、おまえは美しい」とゲーテも書いておりますが,ゲーテさんだってモチロンご存知のはずです。時が決して止まらないことを、そしてそれゆえに今のこの一瞬が、ひとしお輝くことを。