やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

金沢の休日

イメージ 1

イメージ 2

葉桜の金沢、西の茶屋で句会です。

まずは小腹がすいたので、武蔵が辻のお麩屋さんで一服。不室屋さんです。
写真ー1、出来立ての生麩を軽くあぶった御麩の田楽。美味でした。


 不室屋さんから、白鳥路方面へ向かい、金沢城公園にはいりました。
枝垂れ桜の一幹が薄日の中に散り始める寸前のあやうさに立っていました。
広い芝生の彼方にはるかに遠山の残雪が眺められました。

 公園内を散策した後、威風堂々の石川門を出て、兼六園まえでタクシーを拾い、なるべく桜の見える道を走ってもらって西の茶屋へむかいました。


 西の茶屋街入口の枝垂れ桜も、まるで細工物のような細やかな姿でした。甘納豆屋さん、チョコレート屋さんとウィンドウショッピングしながら老舗お菓子屋さんの諸江屋さんで句会です。

 もちろん季節のお菓子もいただきました。

 写真の通りお餅をあぶりながらの白ごまぜんざいやあべかわ餅、お抹茶も、みんな美味しくて大満足でした。
句会も花の句がいっぱいでした。

  鏡台の半面暗きさくらかな  畳谷

女性の内面の複雑な翳りを鏡の底の半面の暗さに見る。文学的ですね。桜もただキレイなだけでなく「桜の花の下には死体が埋まっている」という梶井基一郎のフレーズが人の心に沁みるように、妖しさや怖さがある。いい句ですね。

  城門へ散る花びらの駆け上がり  中村

まさに、目にしたことを過不足なく表現した、季語の現場に立つ強みがじっかんされる句です。

 橋の上より行く車逝く桜  おるか

 これも今日、目にした光景です。

金沢の残花とスィーツを堪能した一日でした。