やきもの日和

やきものを作ったり俳句を作ったり

連句の会はじめました。

 五月から連句の会をはじめました。
加賀の山中温泉、「芭蕉の館」で。

 山中温泉芭蕉奥の細道の旅の途中で立ち寄った、歴史ある名湯の一つです。
鶴仙渓の流れに沿って旅館が並び、いかにも山深い佇まいです。
 緑の中を通り雨がきらきら光るときなどは、萩原朔太郎の「猫町」は、こんなところじゃなかったかしらと思います。

 芭蕉もこの地に逗留して歌仙を巻きました。「山中三両吟」、芭蕉が捌きとしてかなり手を入れているのが伺えるので「翁なおしの巻き」ともいわれる歌仙です。

五月の初回は連句の歴史みたいなことをお話して、六月は歌仙の流れを「三両吟」を通して眺めました。
これからどのくらいかかるかわかりませんが、歌仙を、みんなでまいていこうとおもいます。

一応私が発句を出し、その場で脇をつけていただくところまですすみました。

 山中や湯の香かわらぬ青葉闇   発句  

  古き館に集ふ夏服     脇


ご存知のように芭蕉山中温泉で、「山中や菊はたをらぬ湯の匂」の句をのこしていますね。
その地にお招きいただいて、「緑深いこの地は芭蕉の時代と変らぬ風情ですね、」というご挨拶のつもりです。

 脇句もまた、会場の『芭蕉の館」は、レトロで赴きある建物なので、そういう古い館に涼しい夏服でさわやかに集いあえましたね。というこれもご挨拶。
青葉のなかに対照的な夏服の白さがいいですね。連句という、ちょっとふるめかしい館に新たな気持ちで参加しましょうという意気込みも感じられます。

さて、次回はいよいよ三句目になってどう転じていくか楽しみなところです。

次回の日程は 7月21日午後です。